自己治癒力を引き出す(2006.06.13掲載)

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Image超越瞑想(めいそう)は心臓の健康に良い影響与える

米国の新しい研究で、瞑想(めいそう)がメタボリックシンドローム(代謝症候群)のリスクを減らし、心臓の健康に良い影響を与えることが明らかになった。

超越瞑想(TM)は、「思考の過程を超越」し、やがて頭で何も考えなくなる境地に達するまで行う瞑想法で、インスリン抵抗性や心拍数変動の改善、血圧の低下に有効とされる。研究者は、心の安らぎが体の自己治癒力を引き出している可能性を指摘する。

インスリン抵抗性は、メタボリックシンドロームで中心的な役割をしており、これが高いと、血糖がうまく下がらず、糖尿病、高脂血症、高血圧などの動脈硬化症の危険因子が一度に現れ、心筋梗塞などの心臓病リスクが高まる。

研究では、すでに心臓病と診断されている103人(女性60%弱)を対象とした。平均年齢は67歳、平均的に過体重(肥満指数BMI 25以上、30以下)で、3分の1に高血圧の病歴があり、9%は糖尿病だった。

対象者は無作為に2つのグループに割り付けられ、一方には超越瞑想を日に2回、20分ずつ、4カ月間行ってもらい、もう一方には心臓病に関する健康教育を受けてもらった。

その結果、瞑想グループには、最高(収縮期)血圧値が3ポイント以上減少、心拍数変動の改善がみられたが、一番の変化はインスリン抵抗性だった。空腹時血糖と血中インスリン値比が、健康教育グループでは0.52上昇したのに対し、瞑想グループでは0.75低下した。

専門家によると、ストレスがたまると交感神経が活発になり、インスリン抵抗性を高めるホルモンが放出されるが、瞑想は副交感神経を活発にするため、逆にインスリン抵抗性が下がるという。

「ストレスのある環境自体を変えることは容易ではない。ストレスへの対処法を変えることで、悪影響を受けずにすむかもしれない」と専門家は述べている。

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