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歯周病の治療で血管機能が改善(2007.3.8掲載)

Image歯周病の治療により、血流や動脈の弾力性が改善されるという知見が、米医学誌「New England Journal of Medicine」3月1日号に掲載された。

この研究は、英イーストマン歯科病院(ロンドン)で重症の歯周病(歯を支える歯肉および骨の慢性的な細菌感染)をもつ患者120人を対象に実施したもの。歯周病の集中的治療を行った群では、治療直後に炎症の増悪がみられたものの、6カ月後には血管の内側を覆う内皮の機能改善が認められた。また血管が拡張して血流が改善したほか、内皮細胞の健康状態を示す分子マーカーでも改善が示された。例えば、6カ月後の集中治療群の動脈内腔が通常治療群よりも2%拡張しており、改善の程度と歯周病治療との間に相関があることも明らかにされた。

米国歯周病学会(AAP)のPreston D. Miller博士は、この研究は局所炎症と冠動脈の炎症との関連をさらに強く裏付け、歯周病と心血管リスクに関する情報蓄積に大きな前進をもたらすものだと支持。ただし、特定の歯周病治療による効果を明らかにするには、さらに研究が必要だという。

一方、米国歯科医師会(ADA)のDaniel Meyer博士は、今回の研究をはじめ、歯周病と心血管疾患との関係を示す一連の研究では、各危険因子の相対的な重要度が示されておらず、食事、運動、全身の健康などの関与が考慮されていないため、疾患の1つの側面しか見ていないという。心臓発作、脳卒中などの心血管疾患に対し歯周病がどれほどの影響をもつかはまだわかっておらず、喫煙、飲酒をする人や肥満の人は口腔内の健康に気をつける必要があるが、そのほかの因子にも同様に注意するべきだと同氏は述べている。

米コロンビア大学(ニューヨーク)Mailman公衆衛生学部准教授Moise Desvarieux博士は、この研究が歯周炎と血管疾患との関連を示す証拠を補強するものであり、また、歯周病を治療することで血管内皮機能が改善していることから、可逆性をもつ可能性もあると指摘している。(HealthDay News 2月28日)
http://www.healthday.com/Article.asp?AID=602319
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