関連性証明できず(2007.5.21掲載)

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Image流産、妊娠中絶は乳がんリスクにはならない

米国の10万人以上の女性を対象とした調査研究から、流産あるいは人工妊娠中絶をしても、乳がんになるリスクは変わらないことが明らかになった。

研究者らは、1993年に開始された“看護師健康調査Ⅱ”における10万6,000人近い29-46歳の女性のデータを分析した。そのうち1万6,000人以上が人工中絶を、2万2,000人近くが流産を過去に経験したことがあると回答し、1993-2003年の間に1,458人が乳がんと診断された。各グループ別に乳がん発症リスクを比較したところ、明らかな相関関係は認められなかった。

ただし、人工中絶をしたグループでプロゲステロン受容体陰性の乳がん発症率が高い傾向にあり、逆に年齢20歳以前に流産したグループでの乳がん発症率が低い傾向にあった。研究者は「これらの傾向は、より多くの症例を集めれば統計的な有意差が出る可能性はあるが、これらがなぜ起こったか、その機序が明らかになっていないことから、相関関係はないと判断できる」と述べている。

乳がんの危険因子として知られるのは、乳管や乳腺の非浸潤がん(DCIS, LCIS)の罹患歴、加齢(50歳以上でリスク大)、最初の出産年齢が30歳以上か出産経験がない、乳房の生検歴、人種(白人でリスク大)などで、過去に人工妊娠中絶の経験があってもそのためにリスクが高くなることはないといえる。

しかしリスクの高低にかかわらず、正しい食事の摂取、適度な運動、ストレス解消、適切な体重の維持など、一般的に正しい生活習慣を身に着け、がん予防を心がけることが重要といえる。
(HealthDay News 4月23日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=603907
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