食べすぎても怖くない?(2007.5.28掲載)

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Image運動と同じ代謝効果を示す新薬の可能性

まだマウスでの動物実験段階であるが、飲むだけで激しい運動をしたときと同様に細胞内の代謝を高めて、体重減少を期待できる薬が、米国で研究中であることが明らかになった。

 

研究者らは、脂肪代謝遺伝子として知られるPPARdという遺伝子のスイッチを入れる化学物質を利用する物質を開発した。この物質を液体か粉末の状態でマウスに投与すると、何もしないでじっとしていても代謝がどんどん速まって運動中のような状態が体内で起こり、血中の脂肪酸およびトリグリセライド(中性脂肪)レベル、血糖値がそれぞれ連動して低下するという。

また、この物質を投与したマウスでは、通常の約2倍長く運動を持続できるようになり、このことから研究者らは “マラソンマウス”と呼んでいる。本当に何もしないでやせられる薬ができたら、夢のような話である。

しかしある専門家は、「ヒトとマウスではエネルギー消費のメカニズムが違うので、この研究と同様のメカニズムでヒトに有効であるかどうかは不明。またマウスはどの種類でも大体同じであるが、ヒトの場合、人種差、遺伝的な個人差、文化的環境の差などがあり、1つの物質ですべてのヒトに同様の効果が得られるかどうかも研究課題。ヒトに有効な薬剤が開発できるかどうか、まだ先の長い話である」と述べている。

研究者は「もし実際に夢のような “やせ薬”ができたとしても、その薬剤の効果を得るためには健康的な食事と運動は必要で、薬だけ飲めばよいというわけではない。ただし、いくら食事制限や運動で努力しても体重がなかなか減少しない人もいるので、そのような場合にはこのような薬ができたら大きな助けとなるであろう」と述べている。
(HealthDay News 4月29日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=604122
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