果物や野菜は骨を強化する(2009.1.19掲載)

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Image専門家によると、蛋白(たんぱく)質や穀物類を多量に摂取すると、体内で余分な酸が生成され、カルシウムの排出が増加するために骨が弱くなるという。しかし、ピル(丸薬)の服用や果物や野菜を多量に摂取することで、アルカリ値が上昇し骨が強くなることが、米タフツ大学医学部(ボストン)のBess Dawson-Hughes博士らの研究で明らかになった。

研究では、対象とした50歳以上の男女171人を、無作為にプラセボ(偽薬)、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、塩化カリウム摂取のいずれかの群に割り付け、3カ月間摂取してもらった。その結果、重炭酸塩摂取群では、有意なカルシウム排出と骨再吸収(bone resorption)が認められた。

骨の再吸収とは、カルシウムやリン酸塩、アルカリ塩などの無機物(ミネラル)が破骨細胞によって吸収され、血液中に溶出することをいう。研究者は、骨の再吸収が増加すると、骨密度が減少し、骨折のリスクが増大するとしている。

普通の食事をしている高齢者の多くは、体内に酸を蓄積している。ヒトは加齢に伴い酸の排出能力が弱まるため、骨吸収は酸性値の上昇を和らげるために体が行う反応の一つだと言える。

しかし、Dawson-Hughes氏によると、果物や野菜が代謝される際、重炭酸塩などのアルカリ性物質が体内に蓄積されるという。研究では、ピル内にアルカリを加えることで、骨の再吸収とカルシウムの尿中溶出を減らすことができた。

同氏は「遺伝や食事、その他生活様式などの要因が骨喪失や骨折の問題に関わっている。特に食事については、カルシウムやビタミンDなどが最も注目されているが、酸塩基平衡(acid/base balance)のとれた食事も同じく重要であるというエビデンスも増えている」と述べている。研究は、米医学誌「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism(臨床内分泌学・代謝)」の1月号に掲載された。(HealthDay News 12月12日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=621941
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