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前立腺肥大治療薬で前立腺癌(がん)リスクが増大(2011.6.16掲載)

Image米国食品医薬品局(FDA)は、主に前立腺肥大の治療に用いられる薬剤が、悪性度の高い(aggressive form)前立腺癌(がん)の発症リスクを増大させる可能性があるとして、新たな警告表示を求めている。該当する薬剤は、Proscarプロスカーおよびプロペシア(ともにメルク社製※日本ではプロペシアのみ承認)、AvodartアボダートおよびJalynジャリン(ともにグラクソ・スミスクライン社製※いずれも日本国内未承認)などの商品名で販売されている。FDAによると、2002~2009年に約500万人の男性がこのクラスの薬剤を処方されており、そのうち約300万人が50~79歳であった。FDAは医師に対し、前立腺癌(前立腺肥大と症状が似る)および他の泌尿器系疾患が除外されるまで、これらの薬剤を患者に使用しないよう医師に助言している。

今回の警告は2件の大規模な前立腺癌臨床試験の結果に基づくもの。いずれの試験でも、男性の脱毛症治療薬であるプロペシアは対象としていないが、同薬もラベル更新の対象となっている。該当の薬剤はいずれも5‐アルファ(α)還元酵素(5-ARI)と呼ばれるクラスに属する。FDAによると、Proscar、AvodartおよびJalynは前立腺肥大の治療薬として承認されており、ProscarおよびAvodartは前立腺肥大による尿閉や外科手術のリスク軽減の目的でも承認されている。プロペシアはProscarの低用量型である。

メルク社は先ごろ、FDAの決定に関する声明を発表し、Proscar(フィナステリドfinasteride 5mg)およびプロペシア(同1mg)の安全性と有効性を強調する一方で、「医療従事者およびその患者が十分な情報に基づく治療決定を行うことができるよう、関連する試験情報をもれなく製品に表示することを目指す」としている。

このほか、最近の研究ではProscar、プロペシアおよびAvodartがいずれも勃起不全(ED)リスクを増大させることが示されている。前立腺癌の専門家である米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(ボストン)のAnthony D'Amico博士は、リスクは極めて小さいもののゼロではないことから、FDAの警告は適切であるとの考えを述べている。同氏は、このクラスの薬剤が前立腺癌予防に有効であるとする一方、「前立腺癌予防を上回るその他の適応がある患者にのみ使用すべきである」と指摘している。(HealthDay News 6月9日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=653798
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