閉経後女性では種々のホルモン値の上昇が乳癌発症リスクを高める(2012.3.7掲載)

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閉経後女性に種々のホルモン値(レベル)の上昇が見られると乳癌発症のリスクが増大し、値の高いホルモンの数が多いほど乳癌発症リスクも高まることが、新しい研究で明らかになった。

米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院/ハーバード大学医学部(いずれもボストン)の研究者らは、看護師健康研究(NHS)の被験者を対象に血液試料(サンプル)を採取し、性ホルモンおよび成長ホルモンの8つの異なるホルモン値を検討した。血液サンプルは最長で9年間採取され、最終的に乳癌患者265例と対照者541例のサンプルを分析対象とした。

医学誌「Breast Cancer Research」オンライン版に10月21日掲載された研究結果では、quintile(五分位点)において高値のホルモンを1つ有すると、乳癌発症リスクが16%上昇していた。また、各ホルモンの血中濃度が最高レベルにあると、それぞれ50%~200%の乳癌発症リスクの増大と関連があることが示された。検討対象となったホルモンは、エストロゲン(エストロン、エストラジオール)、プロラクチン、アンドロゲン(テストステロン、アンドロステンジオン)、インスリン様成長因子1(IGF-1)、C-ペプチドなど。

研究著者の一人、ブリガム・アンド・ウィメンズ病院のShelley Tworoger氏は「高レベルのホルモンを1つ有する女性は、リスクが10%上昇したが、5~6種のホルモン値が高い女性のリスクは2倍、7~8種のホルモン値が高い女性では3倍であった。また、エストロゲン受容体陽性(ER+)乳癌の女性では、このようなリスクはすべて少しずつ高くなる」と述べている。

さらに同氏は「エストロゲン高値は、乳癌発症リスクに対する影響が最も大きく、特にエストロゲン受容体陽性の乳癌に影響を及ぼした。しかしながら、アンドロゲンとプロラクチンも乳癌発症リスク増大の一因となっている。このようなホルモンは、実験室では乳癌細胞の成長を促すとして知られているが、一方でアンドロゲンは体内でエストロゲンに変換することがあり、エストロゲン受容体が無くても癌細胞の成長を促すことが明らかになった」と述べるとともに、「我々の研究結果は、種々の性ホルモンと成長ホルモンのレベルを考慮に入れれば、乳癌発症リスクの分析に使用されているモデルは改善できることを示している」とコメントしている。(HealthDay News 10月21日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=658042
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