1日の歩行時間が30分に満たない人は、糖尿病になっているリスクが高い可能性があると、国立がん研究センターの研究チームが21日、発表した。1日2時間以上歩く人に比べて30分未満の人では糖尿病になっているリスクが1.23倍だったという。詳細は「Journal of Epidemiology」2015年12月26日オンライン版に掲載された。 研究チームは、多目的コホート研究(JPHC Study)の糖尿病調査(1998~2000年度、2003~2005年度)参加者を対象に、1日の歩行時間と糖尿病リスクの関連を調査した。. まず、1998~2000年度に行ったベースライン調査の参加者のうち、糖尿病の自覚がある人を除いた2万6,488人(平均年齢62歳、男性36%)の男女を対象に、1日の歩行時間と自覚していない糖尿病有病率の関連を横断的に解析した。調査の参加者のうち1,058人(4.0%)が糖尿病を有していた。. その結果、糖尿病有病率は、1日の歩行時間が2時間以上の群で3.8%だったのに対し、30分未満の群では4.7%だった。年齢や性、BMIなどの因子を調整した解析により、2時間以上の群に比べて、30分未満の群で糖尿病であるリスクが1.23倍高いことがわかった。. 次に、ベースライン調査で糖尿病がない人のうち、2003~2005年度に実施した5年後調査にも参加した1万1,101人(平均年齢62歳、男性33%)を対象に、1日の歩行時間と5年間の糖尿病発症の関連を縦断的に解析した。5年間に612人が糖尿病を発症していた。. 解析の結果、1日の歩行時間が2時間以上の群に比べて、1~2時間未満群、30分~1時間未満群、30分未満群における5年間の糖尿病発症リスクはそれぞれ1.10倍、1.12倍、1.10倍といずれも統計学的に有意ではなかった。. 縦断的な解析で歩行時間による糖尿病リスクの差がみられなかった点について、研究チームは、解析対象者数が少なく統計学的な検出力が不十分だった可能性や、健康意識が高い参加者が多かったことなどを理由として挙げている。(HealthDay News 2016年1月22日). Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.
1日の歩行時間が30分に満たない人は、糖尿病になっているリスクが高い可能性があると、国立がん研究センターの研究チームが21日、発表した。1日2時間以上歩く人に比べて30分未満の人では糖尿病になっているリスクが1.23倍だったという。詳細は「Journal of Epidemiology」2015年12月26日オンライン版に掲載された。 研究チームは、多目的コホート研究(JPHC Study)の糖尿病調査(1998~2000年度、2003~2005年度)参加者を対象に、1日の歩行時間と糖尿病リスクの関連を調査した。. まず、1998~2000年度に行ったベースライン調査の参加者のうち、糖尿病の自覚がある人を除いた2万6,488人(平均年齢62歳、男性36%)の男女を対象に、1日の歩行時間と自覚していない糖尿病有病率の関連を横断的に解析した。調査の参加者のうち1,058人(4.0%)が糖尿病を有していた。. その結果、糖尿病有病率は、1日の歩行時間が2時間以上の群で3.8%だったのに対し、30分未満の群では4.7%だった。年齢や性、BMIなどの因子を調整した解析により、2時間以上の群に比べて、30分未満の群で糖尿病であるリスクが1.23倍高いことがわかった。. 次に、ベースライン調査で糖尿病がない人のうち、2003~2005年度に実施した5年後調査にも参加した1万1,101人(平均年齢62歳、男性33%)を対象に、1日の歩行時間と5年間の糖尿病発症の関連を縦断的に解析した。5年間に612人が糖尿病を発症していた。. 解析の結果、1日の歩行時間が2時間以上の群に比べて、1~2時間未満群、30分~1時間未満群、30分未満群における5年間の糖尿病発症リスクはそれぞれ1.10倍、1.12倍、1.10倍といずれも統計学的に有意ではなかった。. 縦断的な解析で歩行時間による糖尿病リスクの差がみられなかった点について、研究チームは、解析対象者数が少なく統計学的な検出力が不十分だった可能性や、健康意識が高い参加者が多かったことなどを理由として挙げている。(HealthDay News 2016年1月22日). Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.