埼玉県はこのほど、2014年度から行っている糖尿病重症化予防対策で、医療機関未受診者への受診勧奨や、透析への移行リスクが高い糖尿病性腎症患者への保健指導で一定の効果が得られたと発表した。同事業は2016年度も、対象を40市町に拡大して継続するとしている。 2013年の国民生活基礎調査によると、同県内の糖尿病患者は約31万8,000人に上る。同県では、糖尿病の重症化に伴う合併症リスクへの対策を重視し、なかでも進行すると人工透析への移行を要する糖尿病性腎症に焦点をあてた「糖尿病性腎症重症化予防対策事業」を2014年度から開始し、県民のQOL維持と医療費の増加抑制を目指している。. 同事業は、国民健康保険加入者を対象に、特定健康診査や診療報酬明細書(レセプト)のデータに基づいて糖尿病の重症化リスクが高い人を抽出し、医療機関未受診者や治療中断者への受診勧奨を行うとともに、生活習慣の見直しが必要な通院中の糖尿病患者には、生活習慣改善を促す保健指導を行うというもの。2014年度に19市町で開始した同事業は、翌年度には11市町を加えた30市町で実施している。. 同県によると、2014年度および2015年度に、医療機関未受診者などに対して通知の送付に加えて電話などで受診勧奨を行ったのは、30市町で5,622件。未受診者への受診勧奨後、2.5カ月間に新たに医療機関を受診した人の割合は18.3%で、それ以前に自主的に新たに受診していた人の割合に比べて約1.8倍に増加していたという。. また、病期が第2~4期の透析移行リスクが高い糖尿病性腎症患者1,195人を対象に、保健師などの専門家による保健指導を6カ月間行ったところ(1,086人が修了)、HbA1c値が指導開始前の7.1%から指導修了後には6.8%へと改善していた。なお、日本糖尿病学会は、合併症予防を目指したHbA1c目標値に7.0%未満を推奨している。(HealthDay News 2016年4月18日). Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.
埼玉県はこのほど、2014年度から行っている糖尿病重症化予防対策で、医療機関未受診者への受診勧奨や、透析への移行リスクが高い糖尿病性腎症患者への保健指導で一定の効果が得られたと発表した。同事業は2016年度も、対象を40市町に拡大して継続するとしている。 2013年の国民生活基礎調査によると、同県内の糖尿病患者は約31万8,000人に上る。同県では、糖尿病の重症化に伴う合併症リスクへの対策を重視し、なかでも進行すると人工透析への移行を要する糖尿病性腎症に焦点をあてた「糖尿病性腎症重症化予防対策事業」を2014年度から開始し、県民のQOL維持と医療費の増加抑制を目指している。. 同事業は、国民健康保険加入者を対象に、特定健康診査や診療報酬明細書(レセプト)のデータに基づいて糖尿病の重症化リスクが高い人を抽出し、医療機関未受診者や治療中断者への受診勧奨を行うとともに、生活習慣の見直しが必要な通院中の糖尿病患者には、生活習慣改善を促す保健指導を行うというもの。2014年度に19市町で開始した同事業は、翌年度には11市町を加えた30市町で実施している。. 同県によると、2014年度および2015年度に、医療機関未受診者などに対して通知の送付に加えて電話などで受診勧奨を行ったのは、30市町で5,622件。未受診者への受診勧奨後、2.5カ月間に新たに医療機関を受診した人の割合は18.3%で、それ以前に自主的に新たに受診していた人の割合に比べて約1.8倍に増加していたという。. また、病期が第2~4期の透析移行リスクが高い糖尿病性腎症患者1,195人を対象に、保健師などの専門家による保健指導を6カ月間行ったところ(1,086人が修了)、HbA1c値が指導開始前の7.1%から指導修了後には6.8%へと改善していた。なお、日本糖尿病学会は、合併症予防を目指したHbA1c目標値に7.0%未満を推奨している。(HealthDay News 2016年4月18日). Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.