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必ず発症するはずの遺伝性疾患を発症していない人々を発見(2016.4.18配信)

一部の遺伝性先天異常は、親から変異遺伝子を受け継いだら発症は避けられないと考えられている。しかし、60万人弱の遺伝子を分析した研究で、遺伝学的には重度の疾患を小児期に発症しているはずなのに、何らかの理由でそれを回避している健康な人が13人見つかった。

米シアトルの非営利研究機関Sage Bionetworks代表のStephen Friend氏は、「疾患の原因だけでなく、発症を防ぐ方法を究明するためには、患者だけでなく健康な人も研究対象とすべきである」と述べている。ボランティア団体March of DimesのEdward McCabe氏は、「こうした研究が、破壊的な遺伝子変異に対抗できる幸運な人を保護している別の“修飾”遺伝子の発見につながる可能性がある」と指摘している。

この知見は「Nature Biotechnology」オンライン版に4月11日掲載された。

Friend氏らは、通常たった1つの遺伝子変異が原因となり、親から子に受け継がれて小児期の早い段階で発症する、いわゆる「メンデル遺伝病」に着目。多数の研究プロジェクトの協力により、約59万人の遺伝子情報を集めた。125種類のメンデル遺伝病に関連することが認められている完全浸透性(保有していれば疾患を避けられない)変異を生じる遺伝子874個を調べ、変異をもつ人が何らかの症状を有するかどうかを医療記録から確認した。

その結果、8種類のメンデル遺伝性小児疾患について、完全に回避していると思われる人が13人いることが判明した。該当する疾患は、嚢胞性線維症(重症肺疾患)、スミス・レムリ・オピッツ症候群(しばしば致死的となる発達障害)、家族性自律神経失調症(幼少期の死亡率の高い神経疾患)、APECED(幼児期に発症する自己免疫疾患)、単純性表皮水疱症(皮膚に水疱ができる疾患)、いくつかの骨障害など。

残念ながら、同意書の条項で被験者との再接触は不許可とされていたため、この13人についてさらに詳しく調べることはできなかった。この被験者を追跡できていれば、遺伝子疾患を防ぐ特定の遺伝子や環境的因子を明らかにできた可能性があるとFriend氏は言う。

研究著者らの一部は、今回の結果に基づいて新たな研究を実施し、疾患を発症するはずなのにしていない人を追跡する予定だが、まれにしか存在しない該当者を探し出すには何百万人もの遺伝子を解析する必要があると、同氏は付け加えている。(HealthDay News 2016年4月11日)

http://consumer.healthday.com/diseases-and-conditions-information-37/misc-diseases-and-conditions-news-203/why-do-some-kids-escape-terrible-genetic-disorders-709835.html
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