遠近両用の2焦点レンズや累進焦点レンズを着けていると、視界がぼやけることがあり、高齢者のつまずきや転倒のリスクが上昇する可能性があることが新たな研究で明らかになった。視界のぼやけによる足元への影響が最も大きかったのは、被験者が足を踏み出す場所よりも前方を見ているときだったという。研究を実施したクイーンズランド工科大学（オーストラリア）のAlex Black氏らは、「今回の知見は、足元をよく見る必要性を再認識させるものである。さらに、精密な歩行動作を行うとき、足を踏み出す場所を注視し続けられるようにするための注視トレーニングの利点も裏づけられた。トレーニングにより歩行の精度が向上し、足を滑らせたりつまずいたりするリスクを最小限に留めることができる」と提唱している。.今回の研究では、高齢者19人（平均72歳）に対し、正常な眼鏡または視界のぼやける眼鏡をかけた状態で、一連の「精密な歩行動作」をしてもらった。たとえば、2焦点レンズまたは累進焦点（多焦点）レンズを通して少し離れた場所を見ると、視界がぼやける原因となることがある。.その結果、視界のぼやける眼鏡をかけているときに歩行の誤りが増加することがわかった。この増加は比較的小さかったものの、階段や段差のある地面など、正確な足の運びが重要になる場所では転倒リスクが高くなる可能性があると、著者らは指摘している。.研究グループは、特に活動的な高齢者などでは、歩行時は単焦点眼鏡をかけるほうがよいと勧めている。この知見は「Optometry and Vision Science」6月号に掲載された。.「高齢者の転倒は非常に深刻な結果をもたらすことがあるため、転倒を予防する対策は極めて重要である。今回の研究では、特に高齢者が足元から離れた場所を見ているときに、2焦点眼鏡や多焦点眼鏡がもたらしうる問題を浮き彫りにした」と、同誌の共同編集者であるAnthony Adams氏は話している。（HealthDay News 2016年6月9日）.https://consumer.healthday.com/eye-care-information-13/eye-and-vision-problem-news-295/bifocals-might-trip-you-up-711655.html.Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.
遠近両用の2焦点レンズや累進焦点レンズを着けていると、視界がぼやけることがあり、高齢者のつまずきや転倒のリスクが上昇する可能性があることが新たな研究で明らかになった。視界のぼやけによる足元への影響が最も大きかったのは、被験者が足を踏み出す場所よりも前方を見ているときだったという。研究を実施したクイーンズランド工科大学（オーストラリア）のAlex Black氏らは、「今回の知見は、足元をよく見る必要性を再認識させるものである。さらに、精密な歩行動作を行うとき、足を踏み出す場所を注視し続けられるようにするための注視トレーニングの利点も裏づけられた。トレーニングにより歩行の精度が向上し、足を滑らせたりつまずいたりするリスクを最小限に留めることができる」と提唱している。.今回の研究では、高齢者19人（平均72歳）に対し、正常な眼鏡または視界のぼやける眼鏡をかけた状態で、一連の「精密な歩行動作」をしてもらった。たとえば、2焦点レンズまたは累進焦点（多焦点）レンズを通して少し離れた場所を見ると、視界がぼやける原因となることがある。.その結果、視界のぼやける眼鏡をかけているときに歩行の誤りが増加することがわかった。この増加は比較的小さかったものの、階段や段差のある地面など、正確な足の運びが重要になる場所では転倒リスクが高くなる可能性があると、著者らは指摘している。.研究グループは、特に活動的な高齢者などでは、歩行時は単焦点眼鏡をかけるほうがよいと勧めている。この知見は「Optometry and Vision Science」6月号に掲載された。.「高齢者の転倒は非常に深刻な結果をもたらすことがあるため、転倒を予防する対策は極めて重要である。今回の研究では、特に高齢者が足元から離れた場所を見ているときに、2焦点眼鏡や多焦点眼鏡がもたらしうる問題を浮き彫りにした」と、同誌の共同編集者であるAnthony Adams氏は話している。（HealthDay News 2016年6月9日）.https://consumer.healthday.com/eye-care-information-13/eye-and-vision-problem-news-295/bifocals-might-trip-you-up-711655.html.Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.
