Selective focus on the word "diabetes". Many more word photos in my portfolio...
image_print
疾患・分野別ニュース/国内ニュース/

eGFR高値の2型糖尿病では腎機能の急速な低下リスクが高まる-日本人2型糖尿病を対象としたJDCSサブ解析(2016.7.11配信)

正常アルブミン尿および微量アルブミン尿を呈する2型糖尿病患者では、推定糸球体濾過量(eGFR)が120mL/分/1.73m2以上の高値であると、その後にeGFRが急速に低下し、腎機能低下に至るリスクが高いことを、北里大学健康管理センターの守屋達美氏らが報告した。2型糖尿病患者のなかでもとくにeGFRが高値を示す場合には、定期的なeGFR測定により注意深く観察する必要があるという。詳細は「Journal of Diabetes and its Complications」オンライン版に6月28日掲載された。

日本人の2型糖尿病患者を対象に、1996年に開始され、現在、結果を解析中の大規模介入試験であるJapan Diabetes Complications Study(JDCS;糖尿病における血管合併症の発症予防と進展抑制に関する研究)では、HbA1c、収縮期血圧、喫煙が2型糖尿病患者における顕性アルブミン尿(macroalbuminuria)発症のリスク因子であることが既に報告されている。今回、同氏らは、JDCSに参加した2型糖尿病患者を対象に、腎機能低下に関連するリスク因子を検討した。

対象とした2型糖尿病患者は1,407人で、平均年齢は59歳、約半数が女性だった。対象のうち約7割が正常アルブミン尿を、残りの3割は微量アルブミン尿を呈していた。ベースライン時および6カ月ごとに尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)およびeGFRを測定し、8年間の追跡を行った。

対象患者をベースライン時のeGFR値により、(1)G1群(120mL/分/1.73m2以上)、(2)G2群(90以上120mL/分/1.73m2未満)、(3)G3群(60以上90mL/分/1.73m2未満)、(4)G4群(60mL/分/1.73m2未満)の4群に分けてeGFR値の推移を観察した。その結果、G1群のeGFR値は、追跡開始後2年間でベースライン時に比べて急速に低下し、その後も観察終了時まで継続して低下がみられた。G2群のeGFR値は追跡期間にわたって徐々に低下したが、G3群およびG4群ではベースライン時から大きな変化はみられなかった。

また、ベースライン時のeGFRが高値な群ほど、eGFR年間低下率が3mL/分/1.73m2以上となるリスクが増加していた。さらに、eGFR年間低下率が3mL/分/1.73m2以上となった群(rapid declinerと定義)では、観察終了時に約3割でeGFRが60mL/分/1.73m2未満となっていたが、eGFR年間低下率が3mL/分/1.73m2未満の患者群ではその割合は12%にすぎなかった。

これらを踏まえ、同氏は「今回の結果から、eGFR高値、とくに120mL/分/1.73m2以上を示す2型糖尿病の患者群では、eGFRの低下速度が早く、腎機能低下に陥る例があるため、綿密に経過をみる必要があることが示された」と述べている。(HealthDay News 2016年7月11日)

Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.

No Tags

RELATED ARTICLES