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自殺率の高い職業が明らかに(2016.7.11配信)

特定の職業では自殺率が有意に高いことが、新たな米国の報告書で示唆された。米国では、16歳以上の自殺率は2000年から2012年までに10万人あたり約13人から16人へと増加した(全体で21%の上昇)。しかし、農業、漁業、林業に従事する人の自殺率は、10万人あたり85人と劇的に高く、特に男性では同90.5人と、さらに高かったという。

研究を率いた米国疾病管理予防センター(CDC)のWendy LiKamWa McIntosh氏は、「特定の職業に就く人は、仕事上の孤立、ストレスの多い労働環境、職場や家庭でのトラブル、所得や学歴の低さ、精神医療の利用しにくさなどのため自殺リスクが高い」と述べている。農業従事者の場合、社会的孤立や精神医療を受けたがらない傾向があるほか、農薬曝露による神経系への影響がうつ状態に寄与している可能性もあると、今回の報告は指摘している。

自殺率の高かったその他の職業は、建築・採掘業(10万人あたり53人)、設置・保守・修理業(同48人)であった。建築・採掘業では、仕事の不安定さ、孤独、コミュニティの分裂などがリスクを高めており、設置・保守・修理業では神経系を損傷する溶剤への長期曝露があるという。

男性では漁業、林業、農業が最も自殺率が高かった。女性では警察や消防などの保安職が最もリスクが高く、10万人あたり14人であった(同職業の男性では34人)。保安職の自殺率が高い要因は、交代制勤務と過度のストレス、容易に自殺できる手段があることなどが考えられるという。

自殺率を低減するには、雇用者が従業員援助プログラムや自殺の徴候を見抜く訓練によって、職場で自殺防止に取り組む必要があるとMcIntosh氏は話す。米レノックス・ヒル病院(ニューヨーク市)のAlan Manevitz氏は、自殺する人の多くは抑うつ状態であるため、企業が職場のストレスに注意し、従業員同士も互いに目を配る必要があると述べる一方、一部の職業ではそれが難しいこともあると指摘している。

今回の研究では、2012年の全米暴力死報告システム(NVDRS)を用いて17州のデータを調べた。2012年、自殺は16歳以上の米国人における死亡原因の第10位であり、推定4万人が自殺により死亡した。自殺率の最も低かった職種は介護・サービス、事務職、教育・訓練・司書で、10万人あたり8人以下だった。

本報告はCDC発行の「Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)」に7月1日掲載された。(HealthDay News 2016年6月30日)

https://consumer.healthday.com/public-health-information-30/occupational-health-news-507/cdc-report-details-which-jobs-have-the-highest-suicide-rates-712489.html

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