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慢性腎臓病リスクを高める不健康な生活習慣とは? -中年期~高齢期の日本人男性を後ろ向きに解析(2016.7.19配信)

不健康な生活習慣因子が重積するほど慢性腎臓病(CKD)リスクが高まることを、福岡大学スポーツ科学部(現・産業医科大学)の道下竜馬氏らが報告した。

なかでも定期的な運動習慣がないこと、遅い時間の夕食や就寝前の間食といった食習慣がCKD有病率と有意に関連することがわかった。同氏らは、CKD予防を目指した患者指導では、不健康な生活習慣のなかでもとくに運動や不規則な食生活の是正に配慮する必要があるとしている。詳細は「Journal of Epidemiology」7月号に掲載された。

これまでの研究で、CKDの発症には高血圧や糖尿病、メタボリックシンドロームのほか、喫煙や過度なアルコール摂取、肥満、身体的不活動、不健康な食習慣などの因子が関連することが報告されている。しかし、これらのリスク因子の重積がCKD発症にどのような影響を及ぼすのかは明らかにされていない。そこで、同氏らは、中年期から高齢期の日本人男性を対象に、不健康な生活習慣とCKD有病率との関連を検討する横断研究を実施した。

対象は、2008~2013年に福岡大学で健康診断を受けた男性のうち、心血管疾患や脳卒中、透析治療の既往がなく、生活習慣病治療薬などを服薬していない445人(平均年齢50.9歳)とした。

不健康な生活習慣は、(1)中等度の運動習慣(30分以上の運動を週2回以上)がない、(2)日常的な身体活動(1日1時間以上の歩行)を行っていない、(3)歩行速度が遅い、(4)早食いの習慣がある、(5)遅い時間の夕食(週3回以上)、(6)就寝前の間食(週3回以上)、(7)朝食を食べない(週3回以上)-と身体活動や運動、食習慣に焦点を当てた因子と定義し、これらの有無を自記入式の調査票を用いて調査した。

参加者を不健康な生活習慣因子の保有数により0~1個、2個、3個、4個以上の4群に分けてCKD有病率を比較検討した。CKDは推定糸球体濾過量(eGFR)が60mL/分/1.73m2未満および/または蛋白尿と定義した。

年齢やBMI、喫煙習慣などの複数因子を調整後の多変量解析の結果、不健康な生活習慣因子が0~1個の群に比べて、4個以上の群ではCKDの有病率が4倍以上、有意に高いことがわかった〔オッズ比(OR)4.67、95%信頼区間1.51~14.40、P=0.007〕。なかでも、中等度の運動習慣がないこと(同3.06、1.13~8.32)、遅い時間の夕食(同2.84、1.40~5.75)、就寝前の間食(同2.87、1.27~6.45)といった生活習慣因子がCKD有病率と有意に関連していた。(HealthDay News 2016年7月19日)

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