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血糖調節に必須のタンパク質を同定 -β細胞の機能・分化維持には「ナルディライジン」が不可欠(2016.7.25配信)

膵β細胞によるグルコース反応性のインスリン分泌機能やβ細胞に分化した状態を維持するためには、タンパク質の「ナルディライジン」が不可欠であることを、京都大学大学院循環器内科学の西英一郎氏らの研究グループがマウスを用いた実験で突き止めた。ナルディライジンは血糖値を一定範囲内に保つにも重要な役割を果たしており、この発現量の調節が糖尿病治療の新しい標的となる可能性があるとしている。詳細は「Diabetes」オンライン版に7月6日掲載された。

ナルディライジンは、同氏らが2001年に増殖因子の特異的結合タンパク質として同定したメタロプロテアーゼの一種。これまで同氏らの研究グループは、ナルディライジンが神経系の発達や体温恒常性の維持など多様な働きをもつことを報告している。今回、研究グループは、ナルディライジンを欠損したマウスを作製し、血糖調節における同タンパク質の役割を検討した。

まず、全身でナルディライジンを欠損したマウスを作製し、糖負荷試験を行ったところ、対照とした正常マウスでは血漿インスリン濃度の有意な上昇がみられたのに対し、ナルディライジン欠損マウスでは血漿インスリン濃度に変化はみられなかった。次に、膵β細胞だけでナルディライジンを欠損したマウス(βKOマウス)を作製し糖負荷試験を行った結果、同様に、血漿インスリン濃度の上昇は認められず、血糖値が上昇し、糖尿病型の表現型を示すことがわかった。

また、βKOマウスにおける膵島の構造を観察したところ、β細胞が減少し、グルカゴンを分泌するα細胞が増加していることがわかった。細胞系譜解析により、もともとはβ細胞であった細胞の一部が、ナルディライジンを欠損したことでα細胞に変化していることが確認された。さらに、膵島の遺伝子発現を調べたところ、βKOマウスでは転写因子MafAの発現量が減少していた。MafAは、ブドウ糖取り込みに関与するタンパク質GLUT2などの発現を制御する転写因子であり、ナルディライジンによるインスリン分泌調節の一部はMafAに依存していることなどがわかった。(HealthDay News 2016年7月25日)

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