zika
image_print
医療・健康ニュース/今日のニュース/

中南米でのジカウイルス流行は3年以内に下火になるとの予想(2016.7.25配信)

英国の専門家チームが、中南米で発生しているジカウイルス感染症の流行は3年以内に終焉を迎えるとの見解を示した。研究を率いた英インペリアル・カレッジ・ロンドン公衆衛生学部のNeil Ferguson氏によると、この推定は既存のデータを用いたモデルに基づくものだという。ジカウイルスは主に蚊によって拡散し、ほとんどの人では健康リスクは軽微だが、妊娠中の母体に感染すると生まれる児に小頭症を引き起こすことがある。

「Science」7月14日号に掲載された今回の研究では、中南米全域におけるジカウイルス感染に関するデータをもれなく集め、デングウイルスなどの類似するウイルスに関する情報と合わせて、現在の流行と今後の感染パターンを示すモデルを作成した。ジカウイルスに感染した人は抗体がつくられるため、再感染する可能性は低い。感染の対象が少なくなり伝播を維持できない段階に達すると、流行は自然に下火になると、研究著者らは述べている。

中南米では、10年以上経過してジカウイルスに曝露していない新たな世代が出てくるまでは、再度流行することはないと思われる。チクングニア熱などの類似したウイルスの流行でも同様の現象がみられると、Ferguson氏は説明する。現在のジカウイルス流行を抑制するためには、もっと早い段階で対策を取る必要があったが、今からできることはほとんどないと同氏は言う。

「Science」の同じ号に掲載されたもう1件の研究では、米ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ公衆衛生学部(ボルチモア)の研究グループが、今後の予期せぬ蚊媒介感染症の流行に備えて、新たな戦略が必要であるとの考えを示している。1947年にウガンダで発見されたジカウイルスが長い期間を経た後に流行した事実は、ウイルスの世界的拡大について、われわれが未だほとんど理解できていないことを浮き彫りにするものだと、研究著者のJustin Lessler氏は指摘する。

研究グループは既存の研究を分析し、ジカウイルスが世界的な脅威となった理由を説明する2つの仮説を立てた。1つは、ウイルスが突然変異して危険性や感染力が強まったというもの。もう1つは、ウイルスはそれまで小さな集団の間で拡散しており、影響が見えにくかったが、人口2億人のブラジルで拡散したことで合併症が明らかになってきたというものである。Lessler氏は、「この疾患は約70年前から知られていたにもかかわらず、ジカウイルスが米国に侵入してきたことは全くの想定外だった。もっと十分な備えがなければ、今後新たな疾患が出現するたびに今回のような状況に置かれることになるだろう」と述べている。(HealthDay News 2016年7月14日)

https://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/misc-infections-news-411/lesson-learned-from-zika-plan-ahead-712812.html

Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.

RELATED ARTICLES