2HDN糖尿病ニュース7月28日配信1
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米国10代の糖尿病有病率、これまでの予測を大幅に上回る(2016.7.28配信)

米国の10代の若年者における糖尿病または糖尿病前症の有病率は、これまでの予測を大幅に上回っており、その多くは自分が糖尿病であることに気づいていないことが、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」7月19日号に掲載の論文で報告された。

2,600人強の10代の若年者の糖尿病有病率は約1%であり、糖尿病であった若年者のほぼ3人に1人は診断を受けていなかった。また、対象のうち約20%は糖尿病前症であることも判明したという。

研究を主導した民間調査機関である米Social & Scientific Systems社(メリーランド州)のAndy Menke氏は、2005~2014年の米国国民健康栄養調査(NHANES)のうち、空腹時血糖値を測定した12~19歳の若者2,606人のデータを無作為に抽出して解析した。その結果、対象者のうち62人が糖尿病をもち、このうち29人が糖尿病であることに気づいていなかった。糖尿病前症の有病率は18%で、女子よりも男子で高かった。

また、糖尿病であるが未診断だったのは、白人では5%、黒人では50%、ヒスパニック系では40%だった。これまでの研究では、10代の若年者の糖尿病有病率は0.34%と推定されていたが、今回の研究では各種因子を調整後の有病率は0.8%と約2倍に上っていた。

今回の研究では糖尿病を1型、2型で区別していないが、過去の研究では、若年者の糖尿病患者のうち87%が1型と報告されている。一般的に、未診断の糖尿病患者は2型であることが多く、その典型的な症状には頻尿や喉の渇き、(脱水による)体重減少、空腹感、目のかすみなどが挙げられる。「これまでの研究によると、若年者では1型、2型ともに増加している」と、同氏は指摘している。

米モンテフィオーレ臨床糖尿病センター(ニューヨーク市)所長のJoel Zonszein氏は、「若年者の糖尿病有病率がこのような高い値であることは憂慮すべき事態だ」と述べている。

今回の研究では、黒人およびヒスパニック系では白人よりも糖尿病前症になりやすく、またそのことに多くの若者が気づいていないことも判明し、「効果的な治療法があっても、糖尿病と診断されなくては役に立たない」と、Menke氏は述べている。

未治療の糖尿病は、心疾患や循環器疾患、失明、下肢切断などにつながるため、糖尿病診療では早期発見・早期診断が重要課題とされている。自己免疫疾患で予防できない1型糖尿病に対し、生活習慣因子が強く関連する2型糖尿病の予防には、「高リスクの若年者への疾患教育と生活習慣因子の修正、スクリーニングの向上が必要になる」と、同氏は強調している。

米国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)によると、2型糖尿病のおもな原因は過体重や肥満であり、糖尿病リスクが高い人では体重の5~7%を減らすことで発症を予防したり、遅らせることができるという。また、糖尿病の予防には、1回30分以上の中強度運動を週5日行うことやカロリー摂取の制限を継続することなどが推奨されている。(HealthDay News 2016年7月19日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/misc-diabetes-news-181/u-s-teen-diabetes-rate-exceeds-prior-estimates-713035.html

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