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日本人男性ではわずかな体重増加が糖代謝の悪化と関連 -女性では軽微な体重増加の影響みられず(2016.8.1配信)

日本人男性では、わずかな体重増加でも糖代謝の悪化を引き起こし、糖尿病前症や糖尿病のリスクが上昇することが、相澤病院(長野県松本市)の中曽根泰人氏〔現・かみいち総合病院(富山県)〕と同病院糖尿病センター顧問の相澤徹氏らの研究グループの検討でわかった。一方で、こうした関連性は女性ではみられなかった。体重の増減と糖代謝の悪化・改善との関連を数量的に解析した研究としては初めてのものだという。詳細は、「European Journal of Clinical Nutrition」オンライン版に7月13日掲載された。

肥満や過体重が糖尿病発症リスクを上昇させることは明らかだが、比較的やせ型でBMIが低い日本人でも近年、糖尿病患者の著しい増加が社会問題となっている。同氏らの研究グループは、日本人ではわずかな体重増加でも糖代謝に大きな影響を及ぼすとの仮説をたて、糖尿病をもたない健診受診者のデータを用いて、体重増加と糖代謝の悪化または改善との関連を後ろ向きに解析した。

対象は、同病院で健診を受診した、糖尿病をもたない会社員や地域住民の成人男女のうち、2005~2015年に75g経口ブドウ糖負荷試験を2回以上行った4,234人のデータを抽出した。対象のうち2,083人は血糖値が正常領域(NGR)で、2,151人が糖尿病前症であった。平均4.8年間の追跡期間中、ベースライン時と追跡終了時点のBMIの平均変化量とNGRから糖尿病前症または糖尿病への進展、あるいは糖尿病前症からNGRへの回復との関連を検討した。

その結果、追跡期間中、ベースライン時にNGRだった対象者のうち746人(35.8%)が糖尿病前症または糖尿病へと進展し、1,337人(64.2%)はNGRを維持していた。BMIの平均変化量はそれぞれ0.34、0.07であった。一方で、ベースライン時に糖尿病前症だった対象者では379人(17.6%)がNGRへ回復し、1,772人(82.4%)には変化はみられず、BMIの平均変化量はそれぞれ-0.25、0.02であった。

交絡因子を調整した多変量解析により、BMIの平均変化量はNGRが糖尿病前症または糖尿病へと進展するリスクと有意に関連しており(補正後オッズ比1.24、95%信頼区間1.15~1.34、P<0.01)、BMIが1kg/m2増加すると糖尿病前症または糖尿病へ進展するリスクが24%上昇していることがわかった。また、BMIの平均変化量は糖尿病前症のNGRへの回復とも強く関連しており、BMIが1kg/m2増加するとNGRへの回復率が28%低下していた。また、男性では、BMIの平均差と糖尿病への進展、NGRへの回復ともに有意な関連がみられたが、女性ではこうした関連性は認められないことが判明した。(HealthDay News 2016年8月1日)

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