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高齢患者の腎臓病が治りにくい機序を発見 -新たな治療標的となる可能性、京大の研究グループ(2016.8.1配信)

急性腎障害(AKI)を起こした高齢マウスでは、腎臓中に「3次リンパ組織」が形成されることで炎症が促進され、腎臓が修復しにくくなることを、京都大学大学院腎臓内科学の柳田素子氏らの研究グループが解明した。ヒト高齢者の腎臓の3割近くにも3次リンパ組織は存在しており、この構成成分はマウスと類似していることも突き止めた。この組織の除去が腎臓病の新しい治療標的となる可能性があるという。詳細は「Journal of Clinical Investigation Insight」オンライン版に7月25日掲載された。

従来、高齢患者の腎臓病は、若年患者のものと比べて治癒が難しいとされてきたが、その原因は明らかにされていなかった。そこで、同氏らの研究グループが、12カ月齢の高齢マウスに腎障害を惹起させ、腎組織の経時的変化を観察したところ、AKIを起こした高齢マウスの腎臓では、腎障害惹起から14日後にはリンパ節様の「3次リンパ組織」が出現し、そのサイズは徐々に拡大していることがわかった。

この3次リンパ組織のサイズと腎機能障害の程度との間には相関がみられ、腎機能障害の重症度が重篤なほど大きくなることも判明した。また、この3次リンパ組織を取り除く処置を行ったところ、高齢のマウスでも腎臓の修復と予後が改善することが明らかになった。さらに、研究グループは、ヒト高齢者においても、3割近くは腎臓にこうしたリンパ組織が存在しており、この構成成分はマウスのものと類似していることを見いだしており、3次リンパ組織の除去が腎臓病の新しい治療標的になる可能性が示唆されたとしている。(HealthDay News 2016年8月1日)

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