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「人と関わる仕事」でアルツハイマー病リスクが低下(2016.8.4配信)

脳に負荷のかかる仕事、特に人に関わる仕事は、認知症予防に役立つ可能性があることが、米ウィスコンシン大学アルツハイマー病研究センターのElizabeth Boots氏らの研究でわかった。知的機能に負荷のかかる仕事をする人は、アルツハイマー病に関連するとされる脳病変に対する耐性が高いという。

Boots氏は、「人間はデータや物よりも複雑である。そのため、データ作業や機械を用いる仕事に比べて、人間との交流のほうがはるかに知能を必要とする」と話している。

研究では、平均年齢60歳の健常者284人を対象に脳MRI検査を実施し、ミニ脳卒中によって生じるごく小さな病変を示す脳内の明るい斑点(高信号病変)を探した。この病変はアルツハイマー病に関連する身体症状としては3番目に多くみられる。さらに、対象者の記憶力と問題解決能力を検査し、職歴も調査した。

その結果、脳の病変が多い人では、人との交流が多い仕事をしていた人のほうが、思考や推論をする能力を維持できていることがわかった。

研究著者の1人は、「人との交流や協働では、リアルタイムに生じる物事に対応するために多くの知力を必要とする。脳は筋肉と同じように、使うほど発達し、発達するほど損傷の蓄積にも耐えられるようになる」と話し、ただし、精神的に刺激のない仕事が原因で認知症になるという意味ではないと強調している。

本研究はカナダ、トロントで開催されたアルツハイマー病協会国際会議(AAIC)で発表された。同学会では、別の2件の研究でも、「高等教育を受け、社交的であること」「精神的に刺激の多い仕事」「迅速に思考する脳トレーニング」などで“脳を鍛える”ことにより、認知症を予防する可能性があることが報告された。Boots氏は、いずれの知見も「認知的予備力」の概念と関連するとしている。

なお、学会発表された知見は通常、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2016年7月24日)

https://consumer.healthday.com/cognitive-health-information-26/alzheimer-s-news-20/people-oriented-jobs-may-help-lower-alzheimer-s-risk-713143.html

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