Two girls making ice bucket challenge
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「アイスバケツチャレンジ」がALS研究に貢献(2016.8.4配信)

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究費用を集める目的で開始され、大きなブームとなった「アイスバケツチャレンジ」は、大勢の人に頭から氷水を被らせるだけでは終わらなかった。この運動により提供された資金を用いた研究で、実際に重要なALS遺伝子が発見されたのである。

米国ALS協会は、アイスバケツチャレンジの寄付金を、ALS患者1万5,000人以上のゲノム配列解析を行う取り組みである「プロジェクトMinE」に提供した。その成果として、ALSの家族歴のみられる約1,000家系を対象にALSのリスク遺伝子を探索した結果、NEK1と呼ばれる遺伝子が発見されたことが報告された。さらに、家族歴のないALS患者1万3,000人以上の遺伝子検査でも、NEK1遺伝子変異の過剰発現が認められたという。

研究を率いた米マサチューセッツ大学ウースター校のJohn Landers氏は、「アイスバケツチャレンジの寄付金により科学者の世界的連携が実現し、この重大な発見につながった」と述べ、「非常に多くの人々が力を合わせ、ALSの原因究明に尽くしたことによって成功を得られた最高の事例である。この分野では、今後もますますこのような共同研究の実施を目指していく」と説明している。

NEK1遺伝子は現在、ALSに関連する最もよくみられる遺伝子の1つであり、ALSの治療法開発の新たな標的にもなると、研究グループは付け加えている。ALSは、ルー・ゲーリッグ病とも呼ばれ、脳と脊髄の神経細胞を侵す進行性の神経変性疾患である。通常、診断から2~5年以内に全身麻痺および死亡に至る。ALSの10%は遺伝性と推定されるが、90%の患者には家族歴がない。しかし、直接的または間接的に遺伝子が関与している症例は10%よりも多い可能性が高いという。

米国ALS協会のLucie Bruijn氏は、「NEK1の発見はALS研究における“ビッグデータ”の価値を印象づけるものである。今回の発見をもたらした最新の遺伝子解析は、膨大な数のALSサンプルを利用できてこそ可能なものであった」と述べている。

11カ国80人以上の研究者が関与した今回の研究は、「Nature Genetics」オンライン版に7月25日掲載された。(HealthDay News 2016年7月27日)

https://consumer.healthday.com/cognitive-health-information-26/lou-gehrig-s-disease-als-news-1/ice-bucket-challenge-funds-a-boon-to-als-research-713293.html

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