4HDN国内ニュース8月8日配信2
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下肢切断後の糖尿病患者の予後予測にはbaPWVが有用 -「上腕足首間脈波伝播速度」は足関節上腕血圧比よりも死亡予測に優れる(2016.8.8配信)

上腕足首間脈波伝播速度(baPWV)が、非外傷性下肢切断後の糖尿病患者における全死亡の予測に有用な可能性が、東京女子医科大学糖尿病センターの井倉和紀氏らの検討でわかった。一方で、足関節上腕血圧比(ABI)は全死亡の予測には適切ではない可能性も示された。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」オンライン版に7月16日掲載された。

下肢切断に至った糖尿病患者の死亡率は依然として高く、予後予測因子の確立が待たれている。これまでの研究で、非侵襲性の動脈硬化マーカーであるbaPWVが、ABIとともに糖尿病患者の死亡予測に有用であることが報告されていることから、今回、同氏らは非外傷性の下肢切断に至った糖尿病患者に着目し、同患者の全死亡予測因子としてのbaPWVおよびABIの有用性を検証する後ろ向きの観察研究を行った。

同氏らが、2004~2014年の同センターにおける非外傷性下肢切断を行った糖尿病患者102人(平均年齢63歳)のデータを後ろ向きに解析したところ、平均3.3年間の追跡期間中、対象患者のうち44人の死亡が確認された。

単変量および多変量解析の結果、いずれの解析でもbaPWV(m/s)は下肢切断後の糖尿病患者の全死亡を有意に予測する因子であることがわかった(単変量解析および多変量解析のハザード比はそれぞれ1.05、1.04、いずれもP<0.01)。一方で、ABIは全死亡の予測因子としては有用ではないことも判明した(ハザード比、P値はそれぞれ0.38、0.89、P=0.08、P=0.86)。baPWVを低値および高値、ABIを異常値および正常値のそれぞれ2群に分けて解析しても同様の結果が得られた。

同氏らは、「動脈硬化のマーカーとして臨床現場に広く普及しているbaPWVは、非外傷性下肢切断後の糖尿病患者における予後予測因子としても有用であるかもしれない」と述べており、今後、大規模かつ前向きな研究での検証が必要だと付け加えている。(HealthDay News 2016年8月8日)

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