1-1 HDN9月1日「今日のニュース」No.1
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電動モルセレーターの利用率がFDA警告後に大幅に減少(2016.9.1配信)

低侵襲の婦人科手術に用いられる電動モルセレーターについて、米国食品医薬品局(FDA)が2014年に警告を発して以来、その利用率が大幅に減少していることが新たな研究で明らかにされた。

電動モルセレーターは高速で回転する小さな刃のついた器具で、低侵襲の子宮摘出術や子宮筋腫切除術において組織を細かく切り、小さな切開部から回収するために使用される。しかし、正常組織とともに未検出のがんを切ってしまった場合、その組織が拡散して別の部位でがんを引き起こす可能性があると、FDAが警告していた。

今回の研究では、警告後の子宮摘出術の比率の変化にのみ着目した。子宮摘出術は子宮筋腫、腟出血、腟脱、骨盤痛などの治療として用いられることがあると、研究を率いた米コロンビア大学(ニューヨーク市)産婦人科准教授のJason Wright氏は説明する。米国産科婦人科学会(ACOG)によると、子宮摘出術には腟式、腹式、低侵襲腹腔鏡下手術など、いくつかの方法があるという。

FDAによる警告以降、低侵襲の子宮摘出術の実施率が低下し、腹式子宮摘出術の実施率が再び増加した。しかし、主要な合併症の発生率に増大はみられず、がんやその他の異常の比率にも大幅な変化はみられなかったという。

たとえ注意深く精査しても、モルセレーターの使用には悪性腫瘍のリスクが伴うため、慎重に行う必要があるとWright氏は指摘している。この報告は「Journal of the American Medical Association(JAMA)」8月23日/30日号に掲載された。

今回の研究では、子宮摘出術を受けた女性20万人以上のデータを収集した。対象者のうち58%が低侵襲手術を受けていた。2013年には低侵襲手術の約14%で電動モルセレーターを用いていたが、2015年には3%に減少したことがわかった。FDAは1995年に初めて電動モルセレーターを承認したが、2013年までに術後にがんが播種することが報告されていた。これに対し、ACOGのHal Lawrence氏は2014年の声明で「慎重な患者の選定と確実なインフォームド・コンセントの併用により患者を守ることができる」との考えを示している。

米ノースウェル・ヘルス・ハンチントン病院(ニューヨーク)産婦人科長のMitchell Kramer氏は今回の研究について、「低侵襲手術のできる外科医が不足しているため、開腹手術の増加は必然であった」と述べている。FDAは警告を発行せざるを得ない状況であったが、大きな筋腫のある肥満の女性には電動モルセレーターが有益である可能性もあると、同氏は指摘する。現在、新しい電動モルセレーターがいくつか開発段階にあるとのこと。(HealthDay News 2016年8月23日)

https://consumer.healthday.com/women-s-health-information-34/hysterectomy-news-399/use-of-cancer-linked-fibroid-removal-device-declines-after-fda-warning-714148.html

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