Items for daily monitoring of blood glucose
image_print
疾患・分野別ニュース/国内ニュース/

糖尿病罹病期間が長いほど薬物治療は複雑化する -インスリン治療の施行率が上昇、JDCP研究(2016.9.5配信)

日本人の2型糖尿病患者では、糖尿病の罹病期間が長くなるほど薬物治療、とくにインスリン治療の実施率が増加し、治療が複雑化する傾向にあることが、大規模前向きコホート研究(Japan Diabetes Complication and its Prevention Prospective study、JDCP研究)の解析でわかった。一方で、治療が複雑化しても良好な血糖コントロールの達成は難しい現状も浮き彫りにされた。

天理よろづ相談所病院(奈良県)内分泌内科の林野泰明氏らによるもので、詳細は「Journal of Diabetes Investigation」オンライン版に8月10日掲載された。

JDCP研究は、2007~2011年に登録した全国の糖尿病を専門とする医療機関に通院中の40~75歳未満の糖尿病患者約6,500人を前向きに観察したもの。今回の研究では、同研究に参加した2型糖尿病患者5,844人(女性が約4割、平均年齢61.4歳、糖尿病罹病期間は中央値で9年)のベースラインデータを用いて、糖尿病罹病期間が経口血糖降下薬やインスリンによる薬物治療の選択に影響を及ぼすかどうかを検討した。

対象患者を糖尿病罹病期間により四分位で分けて、食事療法単独に比べて薬物治療(経口血糖降下薬またはインスリン)を実施する確率を検討したところ、第1四分位に比べて第2四分位では約2倍、第3四分位では約3.4倍、第4四分位では約5倍と、糖尿病罹病期間が長くなるほど薬物治療の実施率が有意に増加していた(いずれもp for trend<0.001)。

また、食事療法や経口血糖降下薬に比べてインスリン治療を実施する確率も、それぞれ約1.5倍、2.1倍、5倍と同様の傾向がみられた(いずれもp for trend<0.001)。

これらの薬物治療の実施率は、とくに罹病期間が15~20年の間に増加しており、20年に達するとその増加は緩やかになっていた。一方で、インスリン治療に関しては、罹病期間5~10年の間に実施率は急激に増加しており、その後も線形に増加を続けていることがわかった。さらに、糖尿病罹病期間が長いほど治療は複雑化しているにもかかわらず、平均すると十分な血糖管理目標を達成できていないことも判明したという。(HealthDay News 2016年9月5日)

Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.

No Tags

RELATED ARTICLES