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疾患・分野別ニュース/糖尿病/

2型糖尿病リスクは調理方法でかわる?(2016.9.8配信)

調理方法をかえると2型糖尿病の発症リスクが低減する可能性が、新しい研究で示された。糖尿病を予防するには、炒めたり揚げたりするよりも、茹でたり蒸したりするほうが適しているようだ。

食べ物を焼く、炒める、揚げるなど「乾式加熱(dry-heat)」で調理する際には終末糖化産物(AGE)が発生する。研究者らによると、AGE値が高まると、糖尿病の発症につながるインスリン抵抗性、細胞のストレスや炎症の亢進がもたらされるという。

「2型糖尿病や認知症などの慢性疾患患者では、低AGE食の摂取で炎症の程度が低下する兆候が示されている」と、論文筆頭著者の米マウント・サイナイ・アイカーン医科大学(ニューヨーク市)のJaime Uribarri氏は指摘している。

同氏らは、一般的な西洋式の食事はAGE値が高く、2型糖尿病リスクを上昇させるとの仮説をたて、メタボリックシンドロームのリスク因子をもつ肥満者100人を対象に、低AGE食の摂取による予防効果を調べる研究を行った。対象者のうち49人を通常のAGE食を摂取する群に、51人を低AGE食を摂取する群にランダムに割り付けて比較した。

対象者は50歳以上で、(1)ウエスト周囲長が大きい(男性で102cm以上、女性で88cm以上)、(2)高血圧、(3)HDLコレステロール値が低い、(4)中性脂肪(トリグリセリド)値が高い、(5)空腹時血糖値が高いというメタボリックシンドロームのリスク因子のうち2つ以上を満たしていた。

低AGE食群に割り付けられた対象者には、AGE含有量を減らすため、揚げる、焼く、炒めるなどの調理方法は避け、茹でる、蒸す、煮るなどの水を使った調理をするように指導した。具体的には、目玉焼きをゆで卵にかえる、鶏肉をオーブンで焼く代わりに茹でる、牛肉をステーキではなくシチューにするなど。

対象者には、研究開始前の3日間、食べたものを記録してもらった。その後、日ごろ摂取している食品の種類はかえずに、調理方法だけをかえること、また、いつもと同じカロリー摂取量を維持するよう指導した。

さらに、低AGE食群に対しては、栄養士が電話で週2回、3カ月に1回は個別に面談して調理方法を確認し、低AGE調理を勧めた。通常のAGE食群にはいつも通りの調理方法を続けるように指導した。研究は1年間実施された。

その結果、低AGE食群では、酸化ストレスや炎症に関連するすべてのパラメータに加えて、インスリン抵抗性も改善していた。低AGE食群では体重もわずかに減少し、副作用などは認められなかったという。

「茹でる、蒸す、煮るなどの低AGE調理を行うほど糖尿病の予防効果は高まると考えられる」と、同氏は述べている。また、これらの知見は両者の因果関係を高く示唆しているが、より大規模な研究で再現する必要性があると、同氏は指摘している。

しかし、調理方法をかえるだけでは糖尿病を予防するには十分ではないと指摘する専門家もいる。米ニューヨーク大学ランゴン医療センター(ニューヨーク市)のSamantha Heller氏は、「AGE含有量が多い食品も多く存在することから、調理方法だけではなく、食品の選択にも配慮する必要がある。たとえば、野菜や植物性の食品などではAGE値はそれほど高くない」と述べている。

一方で同氏は、健康を維持するためには食生活のなかの小さな変化も大切であり、一部の料理を低AGE調理にかえるだけでも、健康的な生活をスタートさせる1つの方法として有効だとしている。

この研究の詳細は、「Diabetologia」オンライン版に7月29日掲載された。(HealthDay News 9月2日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/cooking-with-water-may-alter-type-2-diabetes-risk-714457.html

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