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患者の自己管理力を高める栄養指導法「E-ガイド」を開発 -日本人2型糖尿病患者の血糖コントロールが改善(2016.9.26配信)

彦根市立病院(滋賀県)栄養科・栄養治療室の茂山翔太氏、山本卓也氏および糖尿病代謝内科の研究グループは、患者の自己効力感や自己管理力を高める手法を盛り込んだ「糖尿病栄養指導実践者教育ガイド」(Educational guide;E-ガイド)を独自に考案した。このE-ガイドに基づいた栄養指導を実践することで、従来の栄養士や管理栄養士の経験に基づく栄養指導に比べて、2型糖尿病患者の血糖コントロールが改善し、患者の行動変容がより促されるとの研究結果を報告した。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」オンライン版に8月27日掲載された。

従来の栄養指導では、医師や栄養士から患者に提供する知識は一方的なものになりがちで、血糖コントロールの短期的な改善は得られても、長期にわたり効果を維持するのは難しいという課題があった。

そこで研究グループは、従来の栄養指導プログラムに患者の自己効力感や自己管理力を高めるような指導内容への修正を加え、経験が浅い栄養士でも一定レベルの効果をあげられる教育プログラム「E-ガイド」を作成した。今回、同院の外来2型糖尿病患者74人を対象に、この新しいE-ガイドの有効性を従来の栄養指導法と比較検討する介入および観察研究を行った。

研究では、まず、E-ガイドに基づく栄養指導介入を行った群(E-ガイド群;39人)で血糖管理状況を1年間調査し、従来の栄養指導を行った群(対照群;35人)と比較した。対象患者には2カ月に1回、専門医による生活習慣改善のアドバイスを行った。E-ガイド群では、患者自身が実行可能な生活習慣の改善目標を設定し、この達成度を評価した。達成できなかった場合には患者が自分で問題を解決し、自己管理できるよう指導を行った。

さらに、E-ガイド群の18人と対照群の19人(合計37人)を対象に、HbA1c値、BMI、糖尿病治療薬の処方量の変化を栄養指導終了後1年間追跡する観察研究を行った。

1年間の介入試験の結果、E-ガイド群と対照群との間でベースライン時には有意な差がみられなかったHbA1c値(7.9%対8.1%、P=0.425)が、1年後には、E-ガイド群は対照群に比べて有意に低下していた(6.5%対7.2%、P<0.001)。HbA1c値の改善幅もE-ガイド群は対照群に比べて有意に大きかった(-1.4%対-0.9%、P<0.05)。

その後1年間行った観察研究では、追跡期間をとおして対照群に比べてE-ガイド群でHbA1c値が有意に低く推移した(P<0.01)。BMIについては、対照群では増加傾向がみられたのに対し、E-ガイド群ではベースライン時に比べて10カ月後には有意に低下していた(P<0.001)。糖尿病治療薬を増量した頻度は、E-ガイド群が対照群に比べて有意に低かった(33.3%対83.3%、P<0.01)。(HealthDay News 2016年9月26日)

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