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疾患・分野別ニュース/糖尿病/

魚油由来の脂肪酸が女性の糖尿病リスクを高める可能性 -EASD(2016.9.29配信)

脂肪酸を豊富に含む肉や魚、卵などの摂取量が多い女性ほど、2型糖尿病の発症リスクが増加する可能性が、フランスの大規模な観察研究で示された。魚類に多く含まれるオメガ3脂肪酸などは“健康によいもの”と考えられており、この知見はこうした従来の概念に一石を投じるものと思われる。

「健康に有害な脂肪酸のおもな摂取源は、肉類と魚介類だった」と、研究著者であるフランス国立衛生医学研究所(INSERM)疫学・公衆衛生研究センターのGuy Fagherazzi氏とCourtney Dow氏は述べている。

両氏によると、今回の対象者では肉類に関しては摂取量が必要量を超えていたため、摂取制限で対処できるとしつつ、「魚類に関しては、健康的かつ安全な選択肢ではないとまでは言えないが、さらなる研究が必要だ。また、関連が認められたのは、脂肪酸の摂取量が最も多いグループのみであった」と付け加えている。

今回の研究は、1993~2011年に、糖尿病をもたない40~65歳の女性7万1,000人強を対象に行われたもの。数年ごとに行った食事に関する質問紙調査から、(1)肉類、魚介類、卵に含まれるアラキドン酸(AA)、オメガ6脂肪酸、(2)肉類、魚介類に含まれるドコサペンタエン酸(DPA)、オメガ3脂肪酸、(3)アマニ、ナタネ(キャノーラ)油、クルミ、一部の卵に含まれるα-リノレン酸(ALA)などの脂肪酸の摂取量を推定した。

対象者を脂肪酸の総摂取量で3群に分けたところ、摂取量が最も多い群では1日1.6g摂取していたのに対し、摂取量が最も少ない群では1日1.3gに満たなかった。

解析の結果、脂肪酸の摂取量が最も多い群では、最も少ない群に比べて2型糖尿病の発症リスクが26%高かった。対象女性を過体重(BMI 25以上)と適正体重にわけて解析したところ、過体重の女性では、脂肪酸の摂取量が最も多い群で19%、適正体重の女性では同群で38%、糖尿病リスクが高いことがわかった。

とくに一部の脂肪酸は糖尿病リスクの増加と強く関連していた。たとえば、DPAの摂取量が最も多い群では、最も少ない群に比べて糖尿病リスクは適正体重の女性で45%、過体重の女性では54%高かった。同様に、AAの摂取量が最も多い群では、適正体重の女性で50%、過体重の女性では74%リスクが高かった。一方で、ALAの摂取量は、適正体重の場合には糖尿病リスクの増加との関連はみられず、過体重の場合でもリスク増加は17%であった。

両氏は、DPAおよびAAのおもな摂取源は肉類で、それぞれの脂肪酸摂取量の31%、43%が肉類からのものであったことを指摘している。また、両氏は、今回の研究は因果関係を証明したものではなく、男性やサプリメント摂取でも同様な糖尿病リスクの増加が認められるかは不明だとしている。

今回の知見について、米テキサス大学サウスウェスタン医療センター(ダラス)臨床栄養部門長を務めるLona Sandon氏は、「とくにオメガ3脂肪酸と糖尿病リスクの上昇が関連した点は驚きだ」とコメントしている。同氏によると、今回の研究には不明な点も多く、クルミや魚の摂取を控えるのは時期尚早だが、「もし肉類の摂取量が多い場合には、摂取を制限するのがよいだろう」とアドバイスしている。

この知見は、ドイツ、ミュンヘンで開催された第52回欧州糖尿病学会議(EASD)の年次集会で発表された。(HealthDay News 2016年9月16日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/could-fish-oil-fatty-acids-raise-women-s-risk-for-diabetes-714829.html

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