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精管切除術で前立腺がんリスクは上昇しない(2016.9.29配信)

これまでの研究結果に反して、精管切除術により前立腺がんおよびそれによる死亡のリスクは上昇しないとの結果が新たな大規模研究で示され、「Journal of Clinical Oncology」オンライン版に9月19日掲載された。この知見は、長期的に有効なバースコントロール法である精管切除術に関する懸念をある程度払拭するものになると、研究著者である米国がん協会(ACA)のEric Jacobs氏は述べている。

今回の研究では、ACAが実施する大規模研究プロジェクト「がん予防研究II(Cancer Prevention Study II)」に参加した40歳以上の男性約36万4,000人のデータをレビューした。

計4万2,000人強が精管切除術(精巣から精子を輸送する管を閉鎖または切断する手術)を受けており、30年間の追跡期間中に7,400人以上が前立腺がんにより死亡していた。さらに研究グループは、同プロジェクトから約6万6,000人のサブ集団を対象に、1992年以降の新たな前立腺がんの診断を追跡した。その結果、このデータからは前立腺がんリスクおよび前立腺がんによる死亡リスクのいずれにも、精管切除術との関連は認められなかった。

2014年7月に同誌に掲載された米ハーバード大学による医療従事者追跡調査(Health Professionals Follow-up Study)では、精管切除術により全体の前立腺がんリスクは約10%、前立腺がんによる死亡リスクは約20%上昇することが示され、当時はメディアから相当の注目を集めた。「2件の研究結果がやや異なる理由は不明だが、医療従事者追跡調査でみられた前立腺がんリスクの上昇は比較的小さく、両研究の結果にさほど大きな違いはない」とJacobs氏は指摘している。

ACSによると、米国では男性の7人に1人が生涯に前立腺がんと診断されており、男性のがん死亡原因の第2位である。一方で、このがんは外科手術および放射線療法により治療可能であることが多いという。また、多くの場合は進行の遅い腫瘍であるため、前立腺がん以外のがんで死亡する可能性のほうが高い。

米シティ・オブ・ホープ国立医療センター(カリフォルニア州デュアルテ)のSumanta Pal氏によると、現在のところ前立腺がんリスクを有効に低減する治療はない。しかし、早期発見により転帰が向上すると考えられ、最新のガイドラインでは家族歴などを考慮して個別化された前立腺がんスクリーニングを実施することが推奨されているという。PSA血液検査は標準のスクリーニング法だが、その価値については見解が大きく分かれている。また、Jacobs氏は、正常体重の維持と禁煙によって前立腺がんリスクを低減できると付け加えている。(HealthDay News 2016年9月19日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/prostate-cancer-news-106/vasectomy-may-not-raise-prostate-cancer-risk-after-all-715003.html
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