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アーミッシュの麻疹流行から予防接種の重要性が浮き彫りに(2016.10.13配信)

2014年に米国のアーミッシュ(キリスト教の一派)のコミュニティを襲った麻疹流行について、米国疾病管理予防センター(CDC)の研究グループが「New England Journal of Medicine」10月6日号で詳細を報告し、予防接種の重要性を訴えている。最終的に383人が感染したこの流行は、米国では過去20年で最大規模のものであった。

この流行は米国内に端を発するものではなく、アーミッシュの難民救済ワーカー2名がフィリピンに渡航し、気づかずに麻疹ウイルスを持ち帰ったことで発生した。その後の4カ月で、オハイオ州の9つの郡で感染者が出ており、そのほとんどが予防接種を受けていないアーミッシュであった。周辺の地域では予防接種率が高かったために発症が少なかったと考えられると、報告の筆頭著者であるCDCのPaul Gastanaduy氏は述べている。

米国では風土病(1つの地理的地域に絶えず存在する疾患)としての麻疹の根絶が宣言されているが、アフリカ、アジア、太平洋および一部のヨーロッパの国々では麻疹が未だよくみられる。また米国では近年、国外から持ち込まれた麻疹ウイルスにより比較的大規模な流行が発生している。昨年にはカリフォルニア州のディズニーランドを訪れた旅行者から流行が始まり、最終的に約20州に拡大した。

米フィラデルフィア小児病院のPaul Offit氏は、「麻疹が脅威であることに変わりはない」と強調する。昨年のディズニーランドの流行はメディアの注目を集めたが、2014年のアーミッシュの流行ではほぼ2倍の人が感染したにもかかわらず、メディアではほとんど取り上げられなかった。麻疹ウイルスは感染力が強く、咳やくしゃみから空気を通して拡散する。麻疹に罹った小児の約5%が肺炎を発症するほか、約1,000人に1人は脳浮腫になり、同程度の比率で死亡例もみられるという。

2014年の流行では、数カ月にわたり383人の患者が発生し、その99%がアーミッシュであった。流行が判明した際、地元の保健当局やCDCは封じ込めに取り組み、無料で予防接種を行う診療所が設置され、1万600人以上がMMRワクチン接種のために来院した。CDCによると、アーミッシュ教会は特に予防接種を禁じていないが、文化的・個人的信条のため予防接種率は低いという。

Gastanaduy氏は、今回の流行をきっかけに状況が変わることを期待すると述べている。また近年、安全性への不安から子どもに予防接種を受けさせない親についても懸念されているが、「MMRワクチンは安全かつ有効である。疑問があれば小児科医に相談してほしい」と同氏は勧めている。(HealthDay News 2016年10月5日)

https://consumer.healthday.com/kids-health-information-23/measles-news-464/measles-outbreak-among-amish-highlights-need-for-vaccinations-715545.html

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