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高血圧が認知症リスクを上昇させる可能性 ―AHA声明で警告(2016.10.17配信)

高血圧、特に中年期の高血圧が、認知症リスクにつながる可能性があると、米国心臓協会(AHA)が新たな科学的声明のなかで警告している。

世界では3000万~4000万人が認知症に罹患している。世界人口の高齢化が進むなか、依然として明確な治療法が確立していないため、患者数は2050年には3倍になると予想されている。

声明の著者である米ワイルコーネル医科大学(ニューヨーク市)のCostantino Iadecola氏は、「高血圧の人は認知症になりやすい傾向がある。ただし、血圧をコントロールすることにより認知症リスクを低減できるかどうかは、科学的に裏づけられていない」と話す。「降圧治療を受けた患者を検討した小規模な観察研究は多く存在し、一般的に認知機能の向上が認められている。しかし、本当に求められているのは、高血圧と認知機能の関連を明確にするための大規模試験である」と、同氏は説明している。

高血圧は「脳にとって最も良くないこと」だという。第一に、高血圧は脳の血管を損傷し、動脈硬化をもたらす。第二に、小血管を傷つけ、脳が血流をコントロールする能力にも影響を及ぼす。「科学的根拠はないものの、血圧を治療することは重要だと考えられる。脳だけでなく、心臓や腎臓を守ることにもなる」と同氏は述べている。

このAHAの声明は、「Hypertension」オンライン版に10月10日掲載された。ただし今回レビューした試験の多くは、認知症に対する高血圧の直接的な影響を検討したものではなかったため、高血圧患者の治療方法について医師への明確な勧告を行うことはできないという。

問題のひとつは、高血圧の診断を受ける時期から認知症を発症する時期までの期間が長いことである。長期研究により、脳の保護のために治療を開始すべき時期、理想的な血圧値、有効な薬剤を明らかにすることが強く求められると、同氏は指摘する。

認知症予防を目的とした高血圧治療について評価したSPRINT-MIND試験では、このような疑問の一部に答えが得られる可能性があるという。この試験の結果は来年には出ると思われるが、それまでは、脳、心臓、腎臓を守るために個別の患者に合わせた高血圧治療を実施することをIadecola氏は勧めている。

米マウント・サイナイ病院認知医療センター(ニューヨーク市)のSam Gandy氏は、「中年期の血圧コントロールによって後の認知症リスクを低減できる可能性は高いが、中年期に高血圧を放置した場合、高齢期に治療を開始しても便益はないか、むしろ有害となる可能性がある」との見解を示している。認知症は中年期に始まることが明らかにされつつあり、最終的には45歳くらいから介入措置を開始する必要があると思われると、同氏は述べている。(HealthDay News 2016年10月10日)

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/high-blood-pressure-health-news-358/high-blood-pressure-boosts-odds-for-dementia-715703.html
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