image_print
疾患・分野別ニュース/糖尿病/

肥満と2型糖尿病の患者は肝臓がんになりやすい(2016.10.20配信)

ウエスト周囲長の増加とBMIの上昇、2型糖尿病の存在は、肝臓がんの発症リスクを高める因子であることが、新しい研究で示された。

「これらの3つの因子は肝臓がんリスクの増加と明らかに関連している」と、研究著者の1人である米国がん協会(ACS)のPeter Campbell氏は述べている。米国では、肝臓がんの発症率は1970年代半ばからほぼ3倍に増えており、予後もきわめて悪いタイプのがんであるという。

同氏らは、肥満および2型糖尿病と肝臓がんとの関連を調べるため、米国で行われた14件の研究に参加した成人157万人のデータを再調査した。なお、研究開始時点には参加者のうち肝臓がんを発症した患者はいなかった。

追跡期間中に、対象者のうち6.5%が2型糖尿病と診断され、2,100人強が肝臓がんを発症した。肥満を合併した2型糖尿病の患者と肥満だが2型糖尿病を合併していない患者における肝臓がんの発症率を比較したところ、2型糖尿病があると肝臓がんを発症する率は2.6倍に上ることがわかった。この関連は飲酒や喫煙、人種といったリスク因子を調整後も認められたという。

また、BMIが5kg/m2上昇すると、肝臓がんリスクは男性では38%、女性では25%増加し、ウエスト周囲長が5cm増えると肝臓がんリスクは8%増加した。

同氏によると、「Cancer Research」10月号に掲載されたこの知見は、肝臓がんが肥満に関連したがんのひとつであることを強く支持するもので、適正な体重を維持すべき理由にもなるとしている。

今回の研究は、肥満と肝臓がんとの因果関係を示すものではないが、著者らは、肥満や糖尿病が近年の肝臓がんの急激な増加に寄与している可能性を示唆した過去の研究結果を裏づけるものだとし、Campbell氏も「過剰なアルコール摂取と肝炎ウイルスへの感染だけが肝臓がんの原因ではない」と述べている。

肥満や糖尿病が世界中で蔓延している現状を鑑みると、今回の知見は公衆衛生の観点からも重要になる。「肝臓がんのリスク因子としてB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスなどについては広く啓発されているが、これらの因子は実際には、肥満や糖尿病に比べるとはるかに少ないものだ」と、著者の1人である米国国立がん研究所(NCI)のKatherine McGlynn氏は指摘している。(HealthDay News 2016年10月14日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/type-ii-diabetes-news-183/more-evidence-linking-obesity-to-liver-cancer-715754.html

Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.

No Tags

RELATED ARTICLES

Search

記事カテゴリ