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医師とコンピュータが医学的診断で対決 ―今のところ人間が勝利(2016.10.20配信)

高度な症状チェック機能をもつウェブサイトやアプリが登場しているが、診断精度においては依然として本物の医師のほうが優れていることが、新たな研究で報告された。

研究を実施した米ハーバード大学医学校准教授のAteev Mehrotra氏によると、コンピュータプログラムに比べて、医師は初回で正しい診断に至る確率が2倍であったという。この差は複雑な症例になるほど広がったが、全体的にみても医師のほうがはるかに優れていたと、同氏は述べている。

 

この研究では、医師234人と23種類の症状チェックプログラムを対象として、仮想の患者45例を提示し、何の疾患かを判定するよう求めた。症状チェックプログラムは、米メイヨー・クリニック、米国小児科学会(AAP)、英国国民健康保険(NHS)などがウェブで提供するものや、iPhoneやアンドロイドのスマートフォンアプリなどを使用した。

 

その結果、医師は72%の確率で直ちに正しい診断を下したのに対し、症状チェックプログラムは34%程度であった。診断名の候補を3つまで挙げることができる条件でも、人間の医師はコンピュータより優れていた。3つのなかに正しい診断が含まれていた確率は、医師では84%、プログラムでは51%であった。

 

結膜炎や副鼻腔炎などの比較的単純な疾患では、正答率はコンピュータが40%、医師は65%で、さほど差は開かなかった。しかし、極めて複雑な健康問題になると、正答率はコンピュータで24%、医師は79%と、人間の医師が3倍の成績を達成した。この知見は「JAMA Internal Medicine」オンライン版に10月11日掲載のレターで報告された。

 

米国家庭医学会(AAFP)のJohn Meigs氏は、この結果にさほど驚きはないと述べ、このような診断プログラムは医師に取って代わるものではなく、医師の判断を補助させることが最良であるとの考えを示している。「コンピュータは膨大な量のデータを分類できるため、医師が診断を確立した後に大量のガイドラインや治療プロトコルを調べさせ、選別するようなことも可能と思われる」と、同氏は言う。

 

また、プログラムの精度が上がれば、気になる症状のある人が受診の必要があるかどうかを判断する助けになることもできると、Mehrotra氏は述べている。米国では、医師の診察を受けに行っても、問題ないと言われて帰されることがよくあるが、そのようなときにコンピュータで判断できれば、患者は無駄足を踏まずに済み、医師も時間を有効に使うことができる。

 

ただし、Mehrotra氏はコンピュータがいつの日か医師と同じレベルで診断できるようになる可能性も否定していない。「10~20年前であれば、コンピュータに税金の処理を任せるのは不安に感じていたが、今では毎年使っている」と、同氏は話している。(HealthDay News 2016年10月11日)

 

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/doctor-news-206/for-medical-diagnosis-doctors-trounce-computer-715732.html

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