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医療・健康ニュース/今日のニュース/

一部の降圧薬がうつ病、双極性障害のリスクに関連か(2016.10.20配信)

一部の降圧薬がうつ病および双極性障害による入院リスクを上昇させる可能性が、新たな研究で示唆された。実際の影響はわずかだと思われ、因果関係も明らかにされていないが、医師はこの可能性を念頭に置くとよいと、研究著者である英グラスゴー大学(スコットランド)医学生のAngela Boal氏は述べている。

この研究は、米国心臓協会(AHA)が発行する「Hypertension」オンライン版に10月10日掲載された。

 

これまでの研究で、心疾患と精神疾患の関連性にはエビデンスが認められている。その理由として、不安を抱えている人は運動をあまりせず、食事も不健康で、喫煙や薬物乱用などの習慣がある可能性などが考えられると、Boal氏は説明する。また、ストレスが血糖値や有害なホルモンの値を上昇させる可能性もあるという。

 

しかし、高血圧と精神の健康の関連性については未だわからないことが多く、うつ病の影響で高血圧になりうるのか、高血圧はうつ病を引き起こすのか、といった疑問は解明されていないと、同氏は述べている。

 

降圧薬については一般的には精神面に影響しないと考えられているが、最近の小規模研究で、降圧薬のひとつであるカルシウム拮抗薬が双極性障害の症状を改善させることが示された。この知見に着想を得て、今回の研究が実施されたという。

 

今回の研究では、高血圧治療を受けるスコットランド在住の患者14万5,000人(平均年齢55歳)を5年間追跡。期間中に300人弱が、うつ病または双極性障害で入院した。

 

降圧薬を使用していない患者の入院リスクは0.2%、つまり1,000人に2人であったのに対して、β遮断薬(1,000人に2.7人)およびカルシウム拮抗薬(同3人)を使用する患者ではリスクがやや高かった。ACE阻害薬・ARBを使用する患者ではむしろリスクが低く(同1.3人)、サイアザイド系利尿薬を使用する患者では差はみられなかった(同2人)。

 

Boal氏は、このような降圧薬の影響には別の因子が関与している可能性もあると指摘。患者は健康維持のために薬の服用を続けることが重要だとしている。米アイオワ大学精神疫学内科学准教授のJess Fiedorowicz氏もこれに同意し、「今回の研究だけでは、特定クラスの降圧薬がうつ病の原因になると結論づけることはできない。特に、医師は特定の理由をもとに薬剤を使い分けるため、高血圧治療以外の因子が関与している可能性はある」と述べている。

 

この知見の理解を深めるためには研究を重ねる必要があるが、降圧薬を服用する場合、患者と医師はうつ病の徴候について「十分に警戒」すべきだと、Boal氏は付け加えている。(HealthDay News 2016年10月11日)

 

https://consumer.healthday.com/cardiovascular-health-information-20/high-blood-pressure-health-news-358/some-blood-pressure-meds-tied-to-risk-for-depression-bipolar-disorder-715717.html

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