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妊産婦に強い薬への抵抗感、正しい薬の知識の普及を ――持病を抱える妊婦は医師、薬剤師との相談が不可欠(2016.10.24配信)

妊婦や授乳婦は、胎児や新生児への悪影響を懸念して、市販薬だけでなく処方薬でも服用を我慢するなど、薬に対する抵抗感が依然として強いことが、くすりの適正使用協議会が行った調査でわかった。先ごろ、東京都内で開かれたメディアセミナー(主催=同協議会)では、聖路加国際病院女性総合診療部の酒見智子氏が登壇し、調査結果を踏まえたうえで、妊産婦でも正しく使用すれば薬は安全であることを強調。糖尿病、てんかん、喘息やうつ病などの持病をもつ女性はとくに、服薬に関して自己判断せず、主治医や薬剤師と十分に話し合うべきと助言した。

『妊娠・授乳と薬に関する調査』は、9月8~10日に、妊娠を希望中あるいは過去5年間に出産・授乳の経験がある女性300人を対象に実施されたもので、妊娠・授乳中の服薬に関する知識の有無や薬に対して不安を抱いた場面などについて回答してもらった。

その結果、「胎児がもっとも薬の影響を受けるのは妊娠5~7カ月」(正解はもっとも影響を受けやすいのは妊娠2~4カ月のため『誤り』)、「多くの薬は授乳期中に服用しても新生児にほとんど影響しない」(正解は『正しい』)を正しく理解していたのはそれぞれ39%、15%にすぎず、妊娠・授乳中の服薬はすべて胎児や新生児に著しい悪影響を及ぼすと考える女性が多いことがわかった。

また、妊娠に気づかずに服薬して不安を抱いた妊婦は3人に1人に、妊娠・授乳中に薬への抵抗感から自己判断で服薬を我慢した経験のある女性は3人に2人に上り、疑問や不安を抱える女性が多い現状が浮き彫りにされた。処方薬よりも市販薬に対する抵抗感が強いことや、疑問や不安の解消にはインターネットなどを利用する女性が多いものの、実際に解消するには医療従事者の役割が大きいことも判明した。

妊娠・授乳中の服薬についての不安は、正しい知識が不足していることで生じており、妊娠中の薬の胎児への影響が薬の種類、量、妊娠時期で異なること、授乳中は服薬できる薬が多いことなど、基本的な知識を理解することで軽減できる。同氏によると、薬について疑問や不安をもった場合には、躊躇せず医師や薬剤師に相談することや、同協議会が発行する、薬の知識を分かりやすくまとめた冊子『妊娠・授乳とくすり』を参照するようアドバイスしている。

出産年齢の高齢化に伴い、持病をもちながら妊娠を希望する人や妊娠後に慢性疾患を発症する女性も増えている。こうした女性は妊娠・授乳中も服薬して病気をコントロールする必要があるケースも多いことから、同氏は4つの重要なポイントとして、1)主治医にはなるべく早め(できるだけ妊娠前に)相談すること、2)納得できるまで相談すること(セカンドオピニオンなど)、3)家族も一緒に相談を受けること、4)別の専門医を紹介されたら必ず受診すること-を挙げ、これらを実践するとともに、自分で病気の記録をつけるなど、妊産婦自身が積極的に行動するよう強く勧めている。

なお、同協会では、10月17日から始まった「薬と健康の週間」にあわせて、上記の冊子をホームページ上で公開している(https://www.rad-ar.or.jp/material/pdf/K_19.pdf)。(HealthDay News 2016年10月24日)

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