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記憶障害のある高齢者で運動が役立つ可能性(2016.10.27配信)

記憶障害や思考障害を有する高齢者は、運動によりわずかに恩恵が得られる可能性があることが、ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ、バンクーバー)准教授のTeresa Liu-Ambrose氏らの研究で示唆された。運動をした人はしなかった人に比べて、思考力・記憶力の検査で改善がみられたという。

今回の研究の被験者は、軽度の思考・記憶障害のある高齢者70人(平均年齢74歳)。半数は1時間のエクササイズクラスを週3回、6カ月間受けた。残り半数には精神機能の低下と健康的な食事に関する情報を提供したが、身体活動に関する情報は提供しなかった。

 

研究の開始時および終了時、そして6カ月後にも検査を行い、全般的な思考能力、計画や組織化などの実行機能の能力、日常活動の処理状況を評価した。その結果、1~11点の検査で、運動群では全般的な思考能力が約2ポイント改善していた。ただし、エクササイズクラスを終えて6カ月後には、非運動群との差はなくなっていた。また、両群の実行機能と日常活動の検査には差はみられなかった。

 

一方、運動群では血圧が低く、6分間歩行試験の成績も良かった。高血圧は精神機能を低下させるリスク因子であるため、血圧を下げれば精神機能の低下を予防できる可能性があるという。

 

Liu-Ambrose氏は、「早歩きなどの中等度の有酸素運動を週3回行うと、軽度の脳血管性の認知機能障害を有する高齢者で認知機能が有意に改善することがわかった。改善はわずかだが、同じ障害に対して薬物治療を検討した研究と同程度の結果が得られた。ただし、この改善は臨床的に意味のある大きさには達していなかった」と述べている。

 

この研究結果は、「Neurology」オンライン版に10月19日掲載された。(HealthDay News 2016年10月19日)

 

https://consumer.healthday.com/fitness-information-14/misc-health-news-265/exercise-might-help-people-who-already-have-memory-loss-716010.html

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