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プラセボだとわかっていても腰痛は緩和する(2016.10.27配信)

慢性腰痛の患者は、薬がプラセボ(偽薬)だと知りながら飲んだ場合でも、症状が軽減する可能性があることが新たな研究で示された。従来の腰痛治療に加えて偽薬を服用した患者は、従来の治療だけを受けた患者よりも、疼痛や身体障害が少なかったという。

研究著者の1人である米ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター(ボストン)のTed Kaptchuk氏によると、プラセボ効果は、「有効な薬を飲んでいる」という患者の意識的な期待によって誘発されるものとは限らないことが示されたという。「たとえプラセボだとわかっていても、患者と医師の関係性に基づいて薬を飲むという行為は症状に変化をもたらす儀式となり、症状を制御する脳領域を活性化させると考えられる」と同氏は述べている。

 

今回の研究では、慢性腰痛患者97人に、プラセボ効果に関する15分間の説明を行った。対象患者の多くが非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)をはじめとする鎮痛薬を既に使用していたが、強力な処方薬であるオピオイド鎮痛薬を使用している患者はいなかった。同氏らは患者を2群に割りつけ、一方の群には従来治療のみを実施し、もう一方の群には「プラセボ」と薬瓶に明示されている偽薬を追加した。

 

3週間後、プラセボ群では疼痛レベルの通常値および最大値に30%の低減がみられた。従来治療群では、通常値が9%、最大値が16%低減した。疼痛による身体障害は、従来治療群では変化がなかったが、プラセボ群では29%の低減が認められた。

 

「これは、医師や看護師との交流、薬の服用、医療システムのあらゆる形式や象徴を含めた治療に真剣に取り組むことの利点である」とKaptchuk氏は話す。疼痛、疲労、消化器系や泌尿器系の一般的な症状、抑うつなどを引き起こす他の疾患でも、プラセボと知っている偽薬を服用することによってベネフィットを得られる可能性があるという。「腫瘍を縮小させたり、動脈の閉塞を治したりすることはできないが、プラセボには確かに症状を緩和させる効果がある」と、同氏は述べている。

 

一方、プラセボの有効性は、医師と患者の強固な関係性に依存すると同氏らは指摘し、「医療従事者との温かく共感的な関係なしにプラセボを服用しても、おそらく効果はない」と述べている。今回の研究結果は「Pain」10月13日号に掲載された。(HealthDay News 2016年10月19日)

 

https://consumer.healthday.com/bone-and-joint-information-4/backache-news-53/fake-pills-help-ease-back-pain-715930.html

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