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座位時間が増えるとEDリスクが増加する -日本人の男性2型糖尿病患者で検討、愛媛大の研究グループ(2016.10.31配信)

日本人の男性2型糖尿病患者では、座位時間が増えるに伴い、勃起不全(ED)リスクが増加している可能性があることが、愛媛大学大学院疫学・予防医学講座の古川慎哉氏らの検討でわかった。研究の詳細は、「Journal of Diabetes and its Complications」オンライン版に10月18日掲載された。

近年、身体活動量とは独立して、長時間テレビをみるといった座りがちな生活は生活習慣病の発症や死亡リスクを増加させるとの研究結果が相次いで報告されている。しかし、座位時間とEDとの関連は明らかにされていなかった。

今回、同氏らの研究グループは、2009~2014年に2型糖尿病と診断された患者1,051人を前向きに追跡している道後Studyのベースラインデータを用いて、患者が自己申告した座位時間とEDとの関連について検討した。

解析対象は、道後Studyに参加した男性の2型糖尿病患者430人(平均年齢60.5歳、糖尿病罹病期間は中央値で9.0年)。自記式質問紙調査により、喫煙や飲酒状況、運動習慣、降圧薬の服用の有無などのほか、過去1年間の1日のうち座位で過ごした時間の長さに関する情報を収集した。EDの有無および重症度は、ED症状に関する5項目の問診票(Sexual Health Inventory for Men;SHIM)により、スコア12未満を「中等症~重症ED」、スコア8未満を「重症ED」と評価した。

解析対象とした患者430人全体のED有病率は、中等症~重症EDが36.1%、重症EDが49.8%であった。対象患者を座位時間で、1)5時間未満、2)5~7時間未満、3)7~9時間未満、4)9時間以上の4群に分けて、年齢、BMI、糖尿病の罹病期間、喫煙や飲酒状況などを調整して解析したところ、9時間以上の座位行動は重症EDと独立して関連し(補正後オッズ比1.84、95%信頼区間1.06~3.33)、統計学的に有意な負の関連を示した(P for trend=0.029)。一方で、中等症~重症EDとの関連はみられなかった。

さらに、対象患者を65歳以上と65歳未満に分けて解析したところ、65歳以上では、9時間以上の座位時間が重症ED、中等症~重症EDともに独立して関連したのに対し、65歳未満ではこれらの関連は認められなかった。

研究グループは、身体活動量にかかわらず、座位時間が増えると中性脂肪やHDL-コレステロール、安静時の血圧、レプチン、男性ホルモン(テストステロン)などの代謝機能に悪影響を及ぼすことが報告されていることから、これらの代謝障害が座位時間とEDとの関連に影響している可能性を指摘している。(HealthDay News 2016年10月31日)

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