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がん克服後、5人に1人が抗うつ薬を使用(2016.11.2配信)

米国の研究で、がんサバイバーが抑うつや不安の治療を受ける比率は通常のほぼ2倍であることが明らかにされた。成人のがんサバイバー3,000人の19%が不安または抑うつ、あるいはその両方のために薬を服用していたのに対し、がんの既往のない成人4万5,000人の調査では10%であった。

研究を率いた米国疾病管理予防センター(CDC)のNikki Hawkins氏は、「治療を終えた後でも、がんは長期にわたり深刻な心理的、情緒的打撃をもたらすことがわかる」と述べている。同氏によると、がん経験者の約5人に1人という数字は、米国全体では約250万人に相当するという。

今回の知見からは、最近がんになった患者だけでなく10年以上前に診断を受けた人でも、こうした薬剤の服用率が一般集団の約2倍の比率であることが判明している。

米国がん協会(ACS)のKevin Stein氏はこの知見について、「われわれがこれまで把握していなかった重要な情報である」と述べている。不安や抑うつは生活の質(QOL)、さらには生存率にも大きく影響するが、薬物療法とストレス管理トレーニングなどの介入治療によって管理することが可能だという。ただし、「どのような患者にリスクがあり、早期介入が必要なのかは、もっと理解しなくてはならない」と同氏は付け加えている。

医師が患者の来院時に毎回、「どのくらいつらいですか」と尋ねるだけでも不安や抑うつをスクリーニングできるという。また、患者のほうからも率直に話をする必要がある。「がんが情緒面にもたらす打撃について話すことに不安や恥辱を感じるかもしれないが、心の健康は身体の健康と同じくらい重要である」と、Hawkins氏は言う。

今回の研究では、米国国民健康聞き取り調査(NHIS)の2010~2013年のデータを用いて4万8,000件を超える記録を分析し、不安または抑うつで薬剤を使用するがんサバイバーの数を推定した。抗うつ薬を使用する確率が特に高いのは、65歳未満の患者、白人、公的保険に加入し、かかりつけの医療機関がある人、複数の慢性疾患を抱える人であることがわかった。この報告は「Journal of Clinical Oncology」オンライン版に10月26日掲載された。

この統計は自己申告に基づくため、薬を開始した時期や服用期間は明らかにされておらず、患者が不安障害やうつ病の診断を受けているかも不明である。わかっていることは、「がんの身体的影響に加えて、心理的、情緒的な負荷をさらによく理解し、治療するために尽力する必要があるということだ」と、Hawkins氏は述べている。(HealthDay News 2016年10月26日)

https://consumer.healthday.com/mental-health-information-25/anxiety-news-33/high-rate-of-antideprssant-use-after-cancer-716227.html

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