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疾患・分野別ニュース/糖尿病/

鉄分の過剰摂取で妊娠糖尿病リスクが増加する(2016.11.17配信)

妊娠中に鉄分過剰だと妊娠糖尿病を発症するリスクが高まることが、新しい研究で報告された。鉄分不足による貧血をきたしやすい妊婦には、鉄分サプリメントのルーチン摂取が推奨されているが、この鉄分補充に疑問を呈する知見が得られたという。

今回の研究によると、妊娠中期に最も鉄分過剰だった女性では、鉄分が最も少なかった女性に比べて妊娠糖尿病の発症リスクが2倍以上であった。「この知見は、鉄分不足がみられない妊婦に対しても鉄分サプリメントのルーチン摂取が推奨されていることへの懸念を投げかけるものだ」と、研究著者である米国立小児保健発育研究所(NICHD)のShristi Rawal氏は述べている。

しかし、この研究は妊娠中の鉄分と妊娠糖尿病が関連することを示しただけで、因果関係を証明するものではない。専門家の1人、米サウスサイド病院(ニューヨーク州)のRobert Courgi氏は「鉄分不足は治療すべきで、鉄分補充を必要とする妊婦は多いが、もし今後の追跡研究で両者の因果関係が証明されれば、鉄分が不足していない女性を特定し、不必要な補充療法を避ける必要がある」と述べている。

この研究では、妊娠糖尿病患者107人と妊娠糖尿病を発症していない妊婦214人を比較した。血中マーカーであるヘプシジン、フェリチン、可溶性トランスフェリン受容体に着目し、体内の鉄分量を計算した。

その結果、妊娠初期または妊娠中期に鉄分マーカーが高値を示した妊婦では、妊娠糖尿病リスクが高いことが判明した。たとえば、妊娠第1期に、体内の鉄分貯蔵量を示すマーカーであるフェリチン値が上位4分の1だった妊婦では、下位4分の1だった妊婦に比べて妊娠糖尿病リスクは2倍以上であり、妊娠第2期にフェリチン値が上位4分の1だった妊婦では、下位4分の1だった妊婦に比べてリスクはほぼ4倍に上ったという。

研究者らによると、鉄分は酸化ストレスのレベルを上昇させることで妊娠糖尿病の発症に関与する可能性があるとしている。この酸化ストレスが膵β細胞の損傷や死をもたらし、インスリン機能不全につながりうること、また、過剰な鉄分は肝臓でインスリン抵抗性を引き起こす可能性が考えられるという。

米国産科婦人科学会(ACOG)は、必要な場合のみ鉄欠乏症のスクリーニングと治療を推奨しているが、世界保健機関(WHO)や米国疾病管理予防センター(CDC)は、鉄分サプリメントのルーチン摂取を推奨している。

ある専門家は、過剰な鉄分は妊娠糖尿病を引き起こす可能性があるが、鉄分は欠乏するとさらに悪い結果をもたらすと指摘している。米ノースウェル・ヘルス(ニューヨーク州)のJill Rabin氏は「胎児に十分な酸素を送達するためには鉄分が必要で、もし酸素が十分に届かないと胎児の発育に悪影響が出る」と述べている。

この知見は、「Diabetologia」11月10日号に掲載された。(HealthDay News 2016年11月10日)

https://consumer.healthday.com/pregnancy-information-29/gestational-diabetes-974/too-much-iron-linked-to-gestational-diabetes-716752.html

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