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超長期作用型カプセル剤で毎日薬を飲む必要がなくなる?(2016.11.24配信)

新しく開発されたカプセル剤により、いずれは毎日薬を飲まなくてもよくなる可能性があるという。6つの突起をもつ星型の物質を封入したカプセルが、胃に留まり、成分を少しずつ放出する。現時点ではブタを用いた試験段階だが、このカプセルにより、今は毎日投与している薬剤も1週間ないし1カ月に1回の投与ですむようになると、研究を実施した米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のGiovanni Traverso氏は述べている。

同氏らは今回、胃の酸性の環境下でも安全に留まり、徐々に薬剤を放出するシステムを開発した。このカプセルは、アルツハイマー病、HIV、統合失調症、腎疾患など、多くの疾患に適用できるという。Traverso氏によると、カプセルが溶解してもこの星型の物質は胃から移動しない。また、薬剤は時間をかけて溶解する固体の中に包埋されており、一度にすべて放出されることはない。特定の薬剤に合わせて、突起部に埋め込む薬剤の用量や放出速度を調整することもできると、同氏は付け加えている。

 

世界的なマラリア撲滅を目指すビル&メリンダ・ゲイツ財団がこのカプセルの開発を支援していることから、今回のブタの研究では、マラリア薬であるイベルメクチンが用いられた。

 

星型の物質の6つの突起は、折りたたんで滑らかなカプセルに入れることができる。薬剤は突起の中に充填されており、その突起はゴム様の芯(最終的に分解される)に付着した形となっている。カプセルを飲み込むと、胃酸によりカプセルの外層が溶け、突起部が広がって胃に留まる。ブタの研究では、2週間かけて徐々に薬剤が放出された後、星型の突起部を保持している物質は溶解し、星型は小片に分かれて消化管を傷つけずに通過することができた。

 

Traverso氏によると、ヒトの試験は来年開始される予定だが、患者に利用可能となるまでにはさらに数年かかるという。動物を用いて実施された研究は、ヒトでは同様の結果を得られないことが多い点にも注意する必要がある。

 

米ニューヨーク大学(NYU)ランゴン医療センター(ニューヨーク市)教授のMarc Siegel氏は、この方法が将来的には高血圧、2型糖尿病、高コレステロール血症、心疾患、がんにも利用できるようになるほか、一度に複数の薬剤を投与できるカプセルも作れる可能性があるとの考えを述べている。

 

この報告は「Science Translational Medicine」11月16日号に掲載された。(HealthDay News 2016年11月16日)

 

https://consumer.healthday.com/general-health-information-16/misc-drugs-news-218/time-release-device-might-someday-replace-daily-pills-716929.html

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