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作業療法でアルツハイマー病による機能低下を抑制できるか?(2016.11.28配信)

在宅での作業療法には、アルツハイマー病に伴う機能低下を遅らせる効果はみられないことが、新たな臨床試験で示唆された。アルツハイマー病により脳障害が進行すると、記憶力だけでなく日常的な機能も低下していく。作業療法の目的は、介護する家族がこのような問題に対処できるよう支援することである。

研究を率いた米インディアナ大学、加齢研究センターのChristopher Callahan氏によると、2年にわたる研究の結果、患者の初期治療に作業療法を取り入れても、機能低下を食い止めることはできなかったという。「しかし、作業療法がアルツハイマー病の管理に有用であることに変わりはない」と同氏は述べている。今回の研究では作業療法のあらゆる面での便益を評価しているわけではなく、訪問回数(2年間で約18回)も不十分であったとの指摘もある。

米ワシントン大学(セントルイス)助教授のSusan Stark氏によると、作業療法はアルツハイマー病の治療に常に組み込まれているわけではないが、ケースバイケースで医師が処方することがあるという。一般には作業療法士が患者の自宅を訪問し、日々の生活を安全で容易にするために改善すべき点について助言するほか、患者の筋力や平衡感覚を改善するエクササイズをしたり、患者の問題行動への対処法を指導したりする。

今回の知見は、「Annals of Internal Medicine」に11月22日掲載された。

研究では、アルツハイマー病患者180人とその家族を集め、上級実践看護師が各患者の介護をコーディネートする「協働ケア(collaborative care)」を実施した。先行研究で、協働ケアにより患者の行動問題が減少し、介護者のストレスを緩和できる一方、身体機能の低下は持続することが判明したため、今回は対象家族の半数に、協働ケアに加えて作業療法を実施した。しかし、2年後の結果に差はみられなかったという。

しかし、米アルツハイマー病協会(AA)のKeith Fargo氏をはじめ、専門家らはいずれも作業療法が患者の家族にとって有用であるとの見解を示している。疾患の生物学的な経過を変えることはできないが、環境面のサポートを増やせば、患者は自宅で長期間、安全に自立して過ごすことが可能であると、Fargo氏は述べている。Callahan氏は、機能低下に対処するためには、住宅の改修、優れた補助器具、地域サービスを含め、さらに集中的な取り組みが必要であると指摘している。(HealthDay News 2016年11月21日)

https://consumer.healthday.com/cognitive-health-information-26/alzheimer-s-news-20/can-occupational-therapy-slow-alzheimer-s-decline-717068.html

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