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糖尿病と喫煙で早死にリスクがさらに高まる(2016.12.1配信)

喫煙はそれだけで十分に健康に悪いが、糖尿病が加わると早期死亡リスクがさらに高まることが、新しい研究で示された。糖尿病をもつ喫煙者は、非糖尿病の喫煙者に比べて早期死亡リスクが2倍に上るという。

この研究は、米コロラド大学アンシュッツ医学キャンパス放射線科教授のKavita Garg氏らによるもので、全米肺検診試験(National Lung Screening Trial;NLST)の参加者5万3,000人強を対象に行われた。

NLSTは、現在喫煙中あるいは過去に喫煙歴がある肺がんリスクが高い人を対象に、肺がんスクリーニングにおいて低線量CTと胸部X線のどちらが優れるのかを検討したもの。参加者の約1割に当たる5,000人以上が糖尿病を有しており、糖尿病患者では非糖尿病者に比べて高齢で、喫煙本数が多く、体重が重い傾向がみられた。

研究チームは、肺がん、その他のがん、全死亡のリスクをそれぞれ分析した。約7年間の追跡期間中、4,000人近くが死亡し、このうち1,000人強が肺がん、800人強がその他のがんによる死亡例であった。

追跡期間中の死亡率は、糖尿病をもつ喫煙者の12.6%に対し、非糖尿病の喫煙者では6.8%と、糖尿病患者では非糖尿病者に比べて早期死亡リスクが約2倍であった。

さらに、女性の糖尿病患者では糖尿病のない女性に比べて、肺がんによる死亡リスクが80%高いことも判明した。一方で、男性では、糖尿病患者が喫煙すると早期死亡リスクの増加と関連したが、肺がんによる死亡リスクとの関連は認められなかったという。

同氏は「この知見は、糖尿病はそれ自体が独立した死亡のリスク因子であるため、肺がんのスクリーニングの有無にかかわらず、喫煙者では糖尿病の管理が重要であることを示している」と述べている。

米疾病管理予防センター(CDC)によると、米国の糖尿病患者は2900万人を超える。米レノックス・ヒル病院フリードマン糖尿病プログラム(ニューヨーク市)のGerald Bernstein氏は、「大局的な見地からすると、この知見はより脅威である」とコメントしている。なぜなら、糖尿病前症の人でさえ、喫煙は、高血圧や脂質異常症と同様に死亡リスクを高めるからだ。ただし、同氏は、高血圧や脂質異常症は薬物治療で管理できる場合が多いのに比べて、禁煙にはたいへんな労力を要することへの理解も示している。

米ノースウェル・ヘルス・タバコ管理センター(ニューヨーク州)所長のPatricia Folan氏は「糖尿病患者はその他にも修正を要する生活習慣因子が多く、喫煙が重要な因子だという認識が甘い。心筋梗塞や脳卒中、腎臓病、感染症、下肢切断、失明といった合併症の多くが喫煙により生じやすくなることが理解されていない」と課題を指摘している。

この知見は、米シカゴで開かれる北米放射線学会(RSNA、11月27日~12月2日)で29日に発表される予定。なお、学会発表された知見は、査読を受けて専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2016年11月22日)

https://consumer.healthday.com/diabetes-information-10/misc-diabetes-news-181/smoking-plus-diabetes-a-very-deadly-mix-study-717029.html

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