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末梢動脈疾患による下肢切断リスクは黒人や貧困層で高い(2016.12.1配信)

末梢血管に閉塞がみられる貧困層や黒人の患者では、その他の患者群に比べて四肢を切断するリスクが高いことが、新しい研究で明らかにされた。

末梢動脈疾患(PAD)は、血中の脂肪やコレステロールなどが末梢の動脈内に蓄積して血流が悪化するもので、下肢に生じるケースが多い。適切な治療を行わないと、心筋梗塞や脳卒中のほか、壊疽を引き起こして下肢切断に至る場合もある。

今回の研究では、2003~2014年のPADを有する米国退役軍人20万8,000人強のデータを解析した。その結果、黒人のPAD患者では、社会経済的背景が同じグループに属する白人の患者に比べて下肢切断リスクが43%高かった。また、貧困層の患者では人種にかかわらず、下肢切断リスクが37%高いこともわかった。

この知見は、米ニューオーリンズで開かれた米国心臓協会(AHA)の年次集会で11月15日に発表された。

この研究は、人種や貧困と下肢切断リスクの因果関係を示すものではないが、研究を主導した米エモリー大学医学部(アトランタ)外科助教授のShipra Arya氏は「PADによる下肢切断リスクが黒人で高いことの背景に、現時点で解明されていない生物学的なメカニズムが存在する可能性もあるが、やはり、治療へのアクセス状況が独立した重要な関連因子であると考えられる」と述べている。

同氏によると、PADの治療は多方面からのアプローチを要し、心血管疾患に関連する複数のリスク因子を管理する適切な薬物治療のほかに、監督下での運動療法も必要とされる。また、PADのおもなリスク因子には喫煙、糖尿病、高血圧、脂質異常症があり、これらは一般的には、生活習慣の改善と薬物治療で治療できるとしている。

なお、学会発表された知見は、査読を受けて専門誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。(HealthDay News 2016年11月18日)

https://consumer.healthday.com/diseases-and-conditions-information-37/peripheral-artery-disemoase-992/briefs-emb-11-15-11-45amet-pad-amputation-aha-meeting-release-batch-2946-716542.html

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