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疾患・分野別ニュース/糖尿病/

炭水化物の制限でインスリン抵抗性が改善する?(2016.12.8配信)

炭水化物を制限した食事をとると、炭水化物を制限しなかった場合にはみられない健康的な代謝変化が得られる可能性が、小規模な研究で示された。低炭水化物ダイエットの有効性を高めるには、運動を行うタイミングも影響を及ぼすという。

この知見では、炭水化物のエネルギー比率が30%の低炭水化物食を1日3回摂取した群では、食後のインスリン抵抗性およびインスリン値がそれぞれ30%改善したのに対し、高炭水化物食(炭水化物のエネルギー比率は60%)を摂取した場合には、これらの値に低減は認められなかった。

インスリンは、身体に食物中の炭水化物を細胞のエネルギーとして利用させる働きをもつホルモンで、インスリン抵抗性になると糖尿病前症や2型糖尿病のリスクが高まるとされる。

今回の研究は、糖尿病や糖尿病前症の徴候がない50~65歳の健康な閉経後女性32人を対象としたもの。対象とした女性を、低炭水化物食または高炭水化物食のどちらかを摂取する群に分け、さらに食事前の運動の有無に分けて全部で4群に割り付けて比較した。女性には、試験を開始する前夜に提供する食事をとってもらい、研究当日には朝と夕方(午後5時)に食事をとってもらった。

食事はいずれも摂取カロリーを約800kcalに設定し、低炭水化物食では栄養素のエネルギー比率を、炭水化物30%、たんぱく質25%、脂質45%(ただしオリーブ油など)とし、マカロニチーズやソーセージ、ハム、サラダ、果物、ヴェジーバーガー(肉を含まないパティを用いたハンバーガー)、スープなどのメニューで提供した。

一方で、高炭水化物食では栄養素のエネルギー比率を、炭水化物60%、たんぱく質15%、脂質25%とし、米国の食事ガイドラインに沿ったメニュー(穀物パンに卵サラダをのせたもの、ベーコン、ハムチーズ・サンドイッチ、バナナ、コールスロー、オレンジジュース、グラハムクラッカーなど)を提供した。また、運動を行う群では、中等度の強さの運動を2時間行ってもらい、運動は食事を始める1時間前に終わるようにした。

一般的には、運動はインスリン抵抗性と血糖値を下げるものと考えられているが、今回の研究では、食べる前に運動すると夜間の血圧値が上昇することも判明した。「運動はエネルギーを必要とし、肝臓から糖を放出するホルモンを分泌させる。からだ中のほとんどの組織がインスリン抵抗性となり、脳や筋肉が過剰な糖を利用できるように働く」と、研究指導著者である米ミシガン大学運動生理学部教授のKatarina Borer氏は説明している。

食後に運動すると、肝臓からではなく食事からエネルギーが供給されるため、食事中の糖は使い切られるようになるという。そのため、同氏は食後40分以内に運動を行うよう勧めている。

ただし、この研究は期間が非常に短く、対象も健康な女性に限っており、低炭水化物食と食前の運動が糖尿病前症や2型糖尿病の発症に及ぼす影響については、同氏はコメントしていない。

他の専門家は、食事療法では栄養バランスと摂取量の管理が重要であり、ナッツバター、卵、脂肪分の少ない肉などの良質なたんぱく質をとるよう奨励している。また、食事やおやつにたんぱく質を加えると血糖値が安定し、満腹感が継続するという。さらに、運動は空腹時に行ってもよく、運動に最適な時間帯は人それぞれだとしている。

この知見は、「PLOS ONE」10月31日オンライン版に掲載された。(HealthDay News 2016年12月2日)

https://consumer.healthday.com/fitness-information-14/misc-health-news-265/low-carb-diet-aids-your-metabolism-716706.html

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