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白血病の治療ワクチンに劇的な効果の可能性(2016.12.15配信)

患者自身の細胞から作られたワクチンにより、白血病患者の長期生存率が劇的に向上する可能性があることが、新たな研究で示された。米ベス・イスラエル・ディーコネス医療センター(ボストン)のDavid Avigan氏によると、急性骨髄性白血病は数年以内に再発することが多いが、17人(平均年齢63歳)の小規模集団を対象にこの新しいワクチンを投与した結果、70%に約5年の長期寛解が認められたという。

患者の1人であるアーネスト・レビー氏は、ニューヨークで脳神経外科医として働いていた70歳のときに白血病と診断された。「私の年齢では、急性骨髄性白血病の予後は極めて悲惨であることを知っていた」と同氏は語る。離れて暮らす子どもたちもレビー氏との残された日々を過ごすために集まったほどだったが、76歳になる現在、同氏はゴルフやテニスの試合に出るまで回復した。定期的に診察を受けているが、血液検査にも問題はないという。

一般的には、白血病は化学療法により寛解に達しても、そのままでは再発することが多い。最新の治療法の1つは、化学療法後に骨髄移植を実施し、提供骨髄が産生する新しい白血球が、がん性の血液細胞を死滅させることを期待するというものである。この治療法は多くの患者に効果を発揮しているが、提供骨髄による免疫反応が患者自身の細胞や組織を攻撃してしまうことがあるため、強力な免疫抑制薬を使用する必要がある。

そこでAvigan氏らは、免疫細胞に白血病細胞を見つけ、攻撃することを教えるワクチンを開発することにした。化学療法の前に患者から骨髄を採取し、白血病細胞と免疫細胞を取り出した。次にこの2つを融合させて免疫刺激性をもつ白血病細胞を作製し、化学療法により寛解に入った患者にこのワクチンを注射した。このワクチンは患者自身の免疫細胞を利用するため、骨髄移植による副作用を避けることができると、Avigan氏は説明している。

米国がん協会(ACS)のSusanna Greer氏は、化学療法では白血病細胞を全滅させることはできないため、免疫細胞に残ったがん細胞を見つけて攻撃させるには、この種の免疫療法が重要であると述べている。また、「この治療プロトコルによって死滅させるべきがん細胞は、腫瘍全体を促進している細胞であり、それを除去できれば腫瘍も除去できる」と、同氏は指摘する。

Avigan氏らは、ワクチンのさらに大規模な試験のほか、もう1つの血液がんである多発性骨髄腫を対象とした試験も実施する予定だという。この研究は「Science Translational Medicine」12月7日号に掲載された。(HealthDay News 2016年12月7日)

https://consumer.healthday.com/cancer-information-5/leukemia-cancer-news-99/vaccine-may-help-battle-a-type-of-leukemia-717587.html
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