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医療・健康ニュース/今日のニュース/

早産児の「カンガルーケア」で長期的な効果(2016.12.22配信)

直接肌と肌を触れ合わせて親が新生児を胸に抱く「カンガルーケア」は、子どもの体を温め、呼吸を助けるとともに、親子の結びつきを促す効果があるとされている。今回、新たな研究で、早産児や低出生体重児に集中的なカンガルーケアを実施すると、保育器で育てた場合に比べて、20代まで生存できる確率が大幅に高くなることが明らかにされた。さらに、カンガルーケアを受けた子は社会面、行動面の健康評価にも優れ、攻撃性、衝動性、多動性が少なく、学習に関連する領域をはじめとする脳のサイズが有意に大きかったという。

「Pediatrics」オンライン版に12月12日掲載された今回の研究では、カンガルーケアと乳児の良好なアウトカムの関連が示されたが、因果関係は明らかにされていない。米国のボランティア団体March of Dimesの定義によると、妊娠が39~41週まで継続すれば正期産とされる。早産児は多くの健康問題を抱える傾向があり、生涯続くこともある。米国では毎年、約1割の児が早産で生まれているという。

カンガルーケアは数十年前、保育器が不足するコロンビアで開発された。低体重の新生児を直立の姿勢で母親の胸に固定し、1日20時間以上その状態を維持した。現在では広く実施されるようになり、もっと短時間で行う方法や、父親が参加する方法も主流になっていると、米ユニバーシティ・ホスピタル、レインボー乳児・小児病院(クリーブランド)のLydia Furman氏は説明する。ただし、親が乳児を胸に抱いたまま眠ることがないよう注意する必要がある。

コロンビアの小児科医Nathalie Charpak氏らは、20年前の無作為化対照試験で、カンガルーケアの安全性が保育器と同等であることを初めて明らかにした。今回の研究では、この早期試験に参加し、現在は成人となっている被験者に2013~2014年に追跡調査を実施した。最初の研究の被験者716人のうち、1,800g以下で生まれた264人を再度登録し、同程度の体重で出生し保育器で治療を受けた早産児と比較した。

その結果、カンガルーケア群は死亡率が対照群の半数未満であったほか、学校の欠席回数も少なく、知能および時間当たり賃金もわずかながら有意に高かった。家族の団結も強かったという。ただし、数学および言語のスコアは保育器群よりも低かった。

Furman氏は、20年前のケアの長期的影響を明らかにすることは難しいが、カンガルーケアの重要性が低下することはないと述べている。(HealthDay News 2016年12月12日)

https://consumer.healthday.com/pregnancy-information-29/premature-birth-news-774/kangaroo-mother-care-improves-preemie-babies-lives-into-adulthood-717678.html

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