2HDN糖尿病ニュース1月12日配信2
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肥満者が運動しない理由とは? ――マウス研究にヒント(2017.1.12配信)

過体重のマウスを用いた新しい研究から、肥満者がなぜ「今年こそは運動を始めよう」という新年の誓いが守れないのか、その理由のヒントがみつかった。肥満マウスの脳には、“身体不活動であること”を奨励する徴候が発見されたという。

「身体活動が健康によいことは明らかだが、なぜ肥満したヒトや動物が身体不活動に陥りやすいのか、その理由はよくわかっていなかった」と、研究指導著者である米国立糖尿病・消化器病・腎臓病研究所(NIDDKD)のAlexxai Kravitz氏は述べている。

「一般には、肥満した動物は、余分な体重が支障を来たしてあまり動かなくなると考えられている。しかし、今回の知見は、それだけではすべてを説明できないことを示唆している」と同氏は述べ、脳内の化学物質『ドーパミン』が、肥満マウスが運動しない理由の鍵になるとしている。

「これまでの研究では、ドーパミンのシグナル伝達障害が肥満に関連づけられているが、こうした研究のほとんどは、動物が違う食べ物を摂取した際にどう感じるのかという報酬プロセスに着目していた。わたしたちはもっと単純に考え、ドーパミンシグナルの問題だけが運動しないことの説明になるとの仮説をたてた」と、同氏は説明している。

研究グループは、マウスに通常食または高脂肪食を摂取させたところ、高脂肪食を摂取させたマウスでは、体重が増えて身体活動量が減ったが、運動しなくなったのは体重が増える前であったことを突き止めた。運動しなくなる前に体重が増えていた説明の1つには、肥満で不活発なマウスでは、ドーパミン経路の「受容体」が減っていることがわかった。さらに、体重の増加は運動しなくなったことで引き起こされている可能性も示唆された。この知見は、「Cell Metabolism」2016年12月29日号に掲載された。

「多くの場合、自分の意志の力で行動変容をもたらすことができると考えられている。しかし、習慣的な行動の根底に潜んでいる生理的な基盤が明らかになれば、人間の意志では解決できない身体不活動の理由がわかるかもしれない」と、同氏は述べている。

ただし、基礎研究の結果は必ずしもヒトには当てはまらないことに注意が必要だ。著者らは、ドーパミンと肥満に関連する身体不活動との直接的なつながりを結論づけるには、さらなる研究が必要だとしている。(HealthDay News 2016年12月28日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/obesity-health-news-505/mouse-study-hints-at-why-obese-people-struggle-to-exercise-718169.html

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