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透析患者は積極的なうつ病治療を希望しない

透析治療中の患者ではうつ病がよくみられるが、積極的なうつ病治療を希望する患者は少なく、治療を受けてないケースが多いことが、新しい研究でわかった。患者だけでなく、腎臓専門医のなかでも患者に抗うつ薬を処方するのを好まない医師がいることも判明した。

「今回の研究で、慢性血液透析を受ける患者の多くは抑うつ症状を有するが、症状軽減のために積極的な治療を望まないことがわかった。また、患者が治療に同意しても、腎臓の専門医は一般に抗うつ薬を処方したがらない傾向があることも明らかになった」と、研究主導者の1人、米VA ピッツバーグ・ヘルスケアシステムのSteven Weisbord氏は述べている。

腎不全に至ると、血液中の老廃物や水分、塩分を取り除くために透析治療が必要になる。この治療は病院や透析センター、自宅で特殊な機器を用いて行われる。

今回の研究は、月1回実施した抑うつ症状に関するアンケートに回答した101人の透析患者を対象としたもので、対象患者を1年間以上追跡した。患者のうち39人は、医療スタッフによる合計147セッションの評価でうつ病と診断されていた。

調査の結果、患者が抗うつ薬による治療を受けたことが確認されたのは、147セッションのうち7割にとどまっていた。また、看護師が治療を強く勧めた患者のうち7割は治療を開始するのを拒否していた。

さらに、抗うつ薬による治療に同意した患者18人のうち11人では、腎臓専門医の方が薬物治療の開始を望んでいなかった。なお、患者が抗うつ薬の服用を拒む理由はおもに、うつ病は急性イベントであり、慢性疾患や透析治療に起因したものだと考えているためであることもわかった。

この研究は、「Clinical Journal of the American Society of Nephrology」オンライン版に1月26日掲載された。

同氏によると、米政府による慢性腎不全への対策では、すべての透析患者でうつ病スクリーニングと治療計画の報告が義務化されたという。「しかし、こうした患者集団を対象に抗うつ薬の効果を示したエビデンスは数少なく、透析患者がうつ病を望んでいるのかどうかについても明らかにされていない」と、同氏は付け加えている。

うつ病を伴う透析患者の予後は悪く、同誌の付随論説を執筆したシドニー大学(オーストラリア)のMaree Hackett氏らは、「透析患者のうつ病は、患者のQOL低下や入院率の増加、生存期間の短縮と関連している」と述べている。(HealthDay News 2017年1月26日)

https://consumer.healthday.com/mental-health-information-25/depression-news-176/depression-often-untreated-in-dialysis-patients-718954.html

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