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血清ナトリウム濃度と血漿浸透圧の上昇は慢性腎臓病の独立したリスク因子 ――日本人成人男女1万2,000人以上を解析

血清中のナトリウム濃度や血漿浸透圧の上昇は、慢性腎臓病(CKD)発症の独立したリスク因子であることが、コロラド大学デンバー校/虎の門病院循環器センター内科の桑原政成氏らの検討でわかった。水分摂取や食塩制限といった生活習慣因子が、CKDの発症や進展抑制において重要であることを裏づけるエビデンスになるという。詳細は「PLOS ONE」オンライン版に1月12日掲載された。

これまでの研究で、高温環境下で働く人などでは、繰り返される熱性ストレスや水分制限により、糖尿病や高血圧などによらないCKDの発症リスクが高まることが報告されている。この機序には、抗利尿ホルモンのバシプレッシンなどの活性化による高浸透圧症を介した可能性が考えられている。そこで、同氏らは、血漿浸透圧を反映する血清ナトリウム濃度の上昇が、CKDの独立したリスク因子となるとの仮説を立て、検証を行った。

同氏らは、2004年と2009年に聖路加国際病院の予防医療センターで健康診断を受診し、2004年の時点で糖尿病やCKDをもたない成人男女(30~85歳)1万2,041人を対象に解析を行った。対象患者の高血圧や脂質異常症、高尿酸血症の有無、空腹時血糖値、尿素窒素(BUN)、血清中のナトリウム濃度、カリウム濃度、計算式で求めた血漿浸透圧を評価し、5年間のCKD発症との関連を後ろ向きに解析した。

交絡因子を調整して分析した結果、血清ナトリウム濃度の上昇はCKDの独立したリスク因子であり(オッズ比1.03、95%信頼区間1.00~1.07)、血清ナトリウム濃度が5mmol/L上昇するごとにCKDリスクが18%増加することがわかった。血漿浸透圧の上昇も同様にCKDの独立したリスク因子であり(同1.04、1.03~1.05)、5mOsm/L上昇ごとにCKDリスクは24%増加した。また、BUNの上昇も血清クレアチニン値とは関係なく、CKDのリスク因子となることも判明した(同1.08、1.06~1.10)。(HealthDay News 2017年2月6日)

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