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サルコペニアを伴う2型糖尿病患者でアルブミン尿リスクが増加 ――東京医科歯科大の研究グループ

2型糖尿病患者が、加齢に伴い筋力や筋肉量が低下する「サルコペニア」を伴うとアルブミン尿リスクが増加することが、東京医科歯科大学糖尿病・内分泌・代謝内科の坊内良太郎氏らの研究グループの検討でわかった。糖尿病患者ではサルコペニア状態であるかを早期に判別して介入することが、アルブミン尿、ひいては心血管イベントの予防につながる可能性があるという。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」オンライン版に1月22日掲載された。

糖尿病患者におけるサルコペニアの病態において、インスリン抵抗性や高血糖が重要な影響を及ぼすことが報告されている。インスリン抵抗性は慢性腎臓病(CKD)の進展にも関連するため、糖尿病におけるサルコペニアとCKDにはインスリン抵抗性を中心とした共通の病態基盤が存在する可能性が指摘されている。アルブミン尿はCKDの構成因子のひとつで、心血管イベントの重要なリスク因子であるが、サルコペニアがアルブミン尿のリスク増加に影響を及ぼすのかは明らかにされていなかった。そこで、研究グループは、2型糖尿病患者を対象に、サルコペニアとアルブミン尿との関連を調べる後ろ向きの観察研究を行った。

対象は、2012~2016年に登録した同科に通院中の2型糖尿病患者238人。対象患者の平均年齢は64歳で、約4割が女性だった。アルブミン尿の病期は、正常アルブミン尿を尿アルブミン・クレアチニン比(ACR)30mg/g未満、微量アルブミン尿を同30~299mg/g、顕性アルブミン尿を同300mg/g以上と定義した。

その結果、対象患者のうち42人(17.6%)がサルコペニアを有していた。サルコペニアをもつ患者群では26.3%でアルブミン尿が進展したが、サルコペニアをもたない患者群では12.7%にすぎなかった。一方で、サルコペニアをもたない患者群では12.7%でアルブミン尿が改善したのに対し、サルコペニア群では7.9%であった。

中央値で2.6年の追跡期間中、尿中アルブミン定量検査は平均で5.8回行われた。正常アルブミン尿患者では14.9%、微量アルブミン尿患者では11.5%でアルブミン尿の進展がみられた。共変数を補正した解析においても、サルコペニアはアルブミン尿の進展と有意に関連することがわかった(ハザード比2.61、95%信頼区間1.08~6.31、P=0.034)。また、サルコペニアはアルブミン尿の改善と負の関連を示した(同0.23、0.05~0.98、P=0.048)。(HealthDay News 2017年2月13日)

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